四月二十日(木)晴れ。
園遊会のニュースを見た。やはり目についたのは、五輪のメダリストの女性や、着物で着飾った各界の若い女性たちの姿である。両陛下に話しかけられた、メダリストの緊張している様子が、とても微笑ましい。桜に和装姿の女性。正に日本の象徴的な風景だなぁーと、うっとりしてしまう。その着物が自分の物なのか、貸衣装なのか分からないが、五輪のメダリストにご褒美で着物をプレゼントしてあげてもいいように思う。もちろん着付け教室もセットで。
この季節の季語に、「小袖納」(こそでおさめ)はまた「花衣を蔵ふ」と言うものがある。楠本健吉先生の『歳時記』によれば、「観桜会やお花見、花見の宴などで着て歩いた花見の小袖を、花見のちりを払って、小袖箪笥(たんす)の底深くしまうことをいう。近く春への愛惜をこめて、大切な衣装をしまう女の風情の感じられることばである。また来るべき春への思いもこめられているのである。なにしろ元禄時代の花見小袖は、特に意匠をこらしたゴージャスなもので、さながら歩く画展の感があったようだ。そしてこれを幕のように野外にかけた小袖幕も張りめぐらされた、絢爛(けんらん)たる美を競ったようである。だからこういう衣装をしまうときは、朋輩や近隣の人たちをよんで、お茶でも立て、評判の小袖じまいに立ちあい、花時の過ぎてゆくのを惜しみあったりしたのであった。晴れ着のなかでも花見小袖は、特に意匠が疑らされ、美術品に近いものが多かったわけである」。
いいなぁー。優雅だなぁー。今でも、旧家や名家などでは、こんな伝統を守っているのかもしれない。公立高校で、着物の着付けを義務付けたらよいのにと思ってしまう。
そんなことを考えながら、今日もおとなしく酔狂亭で月下独酌。
園遊会のニュースを見た。やはり目についたのは、五輪のメダリストの女性や、着物で着飾った各界の若い女性たちの姿である。両陛下に話しかけられた、メダリストの緊張している様子が、とても微笑ましい。桜に和装姿の女性。正に日本の象徴的な風景だなぁーと、うっとりしてしまう。その着物が自分の物なのか、貸衣装なのか分からないが、五輪のメダリストにご褒美で着物をプレゼントしてあげてもいいように思う。もちろん着付け教室もセットで。
この季節の季語に、「小袖納」(こそでおさめ)はまた「花衣を蔵ふ」と言うものがある。楠本健吉先生の『歳時記』によれば、「観桜会やお花見、花見の宴などで着て歩いた花見の小袖を、花見のちりを払って、小袖箪笥(たんす)の底深くしまうことをいう。近く春への愛惜をこめて、大切な衣装をしまう女の風情の感じられることばである。また来るべき春への思いもこめられているのである。なにしろ元禄時代の花見小袖は、特に意匠をこらしたゴージャスなもので、さながら歩く画展の感があったようだ。そしてこれを幕のように野外にかけた小袖幕も張りめぐらされた、絢爛(けんらん)たる美を競ったようである。だからこういう衣装をしまうときは、朋輩や近隣の人たちをよんで、お茶でも立て、評判の小袖じまいに立ちあい、花時の過ぎてゆくのを惜しみあったりしたのであった。晴れ着のなかでも花見小袖は、特に意匠が疑らされ、美術品に近いものが多かったわけである」。
いいなぁー。優雅だなぁー。今でも、旧家や名家などでは、こんな伝統を守っているのかもしれない。公立高校で、着物の着付けを義務付けたらよいのにと思ってしまう。
そんなことを考えながら、今日もおとなしく酔狂亭で月下独酌。