白雲去来

蜷川正大の日々是口実

わが艨艟(もうどう)

2019-09-01 14:26:54 | 日記
八月三十日(金)雨のち曇り。

昨日のブログで「大艦巨砲主義」について少し触れた。その際に、大国は競って「超ド級」の戦艦を建造したと書いたが、良く使われる「ド級」という言葉、例えば、超ド級のプロレスラーとか、ド級の選手とかに使われるのだが、漢字では「弩級」と書かれることが多い。本来「弩」の本来の意味はと中国で古来から使用された「石弓」のことである。

「弩級」とは一九〇六年にイギリスで建造された戦艦ドレッドノート号の頭文字の当て字。当時としては巨大な戦艦だったところから並はずれて大きい等級、またはレベルの意味で、ドレッドノート級の戦艦と言う意味で「ド級」と言う言葉が使われたのである。

「軍艦行進曲(軍艦マーチ)」には、「守るも攻むるも黒鐵(くろがね)の浮かべる城ぞ頼みなる」とあるように、正に軍艦は「浮かべる城」であった。また戦艦の別名に「艨艟(もうどう)」と言うものがある。意味は、堅固で細長く、敵船中に突入するのに用いたものをいった軍艦。特に、敵船に体当たりをした昔の戦艦を指す。

阿川弘之の『山本五十六』には、「沖には、約七、八十隻の聯合艦隊の艨艟が、明るい紀州の海を圧して静かに碇泊していた」 という表現がある。今年の秋に行われる海上自衛隊の観艦式では、是非とも海上自衛隊の艨艟を見てみたいと思っている。ちなみに海上自衛隊の用語は旧軍のものを踏襲しているものが多くて嬉しい。海上自衛隊何て弱そうな名前ではなくて、大日本帝国海軍が無理であるならば、日本国海軍にしたら良いと思うのだが。

夜は、焼き鳥屋さん「だんらん亭」や私のブログがご縁で知り合いになった三人の方と、「やまと」にて一献会。まさに、人の一生は邂逅の一語に尽きる。との言葉を実感する出会いと酒席だった。

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