2月5日(金)晴れ。
過日、読了したのが山平重樹さんの『赤坂「ニューラテンクオーター」物語』(双葉社刊)。正に戦後の風俗、芸能、経済史を楽しみながら学べる一冊だった。まてよ、以前、その「ラテン」に関する本を読んだことがあると突然思い出した。山平さんの本の「参考文献」を見たら『赤坂ナイトクラブの光と影』(諸岡寛司著・講談社)であることが分かった。確か事務所にあると思って探した。本を捨てられない性格もあって、書棚は本が二重三重に詰め込んであり、探すのが大変だったが、あった。
著者の諸岡氏は、ラテンの開店から閉店まで、常に第一線で接客に携わり、ウエイターのトップから最終的には取締役営業部長にまでなった人で、赤坂の夜の生き字引のような人。当然、山平さんの本にも度々登場する。家に持ち帰って本を開いたら『週刊文春』の書評の切り抜きが挟んであった。書評を書いたのは銀座の高級クラブ「姫」のオーナーママで作詞家の山口洋子さんである。残念ながら、その書評が掲載された年月日はメモしてなかったが、『赤坂ナイトクラブの光と影』が出版されたのは奥付を見ると2003年の2月のことであるから、『文春』の書評も同じ年であると思う。
今から18年前に読んだ本を再読してみた。頭は酒で腐っているので、ほとんど内容には記憶がなく新鮮であった。山平さんの本を読んだ直後でもあり、山平さんの本に血が通ったような感じがして、とても楽しめた。確か事務所には、当時の赤坂や六本木のことを書いた本があったと思うので、また探して読んでみるつもりでいる。