7月25日(火)晴れ。
朝食は抜いた。昼食は、在宅で家に居る子供のリクエストでエビフライ、キャベツの千切り添え、シジミの味噌汁。夜は、ハンバーグ、フライドポテト添え、麻婆ナス。お供は、「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。
伊豆の下田に、三島由紀夫が愛した洋菓子「マドレーヌ」があるそうだ。下田の洋菓子の老舗の日新堂菓子店で売られているもので、お店のとても可愛いイラストが描かれたパンフレットには、こうある。
「三島由紀夫氏とマドレーヌ この度は、お買い上げいただきまして誠に有難うございます。故三島由紀夫氏は昭和三十九年から例年、下田湾の青い海が広がる下田(東急ホテル)で夏のバカンスを家族とともに過ごしました。親子水入らずの海水浴や友人との語らい、そして入り江の散策を楽しみながら執筆活動に勤しみ、下田を題材にした短編「月澹荘綺譚」や、遺作となった「豊饒の海」の最終巻「天人五衰」などの名作を完成させています。三島氏は、下田の港町の風情と下田太鼓祭りの笛の音に深い愛着をもち、町を歩き、商店街の人々とも気さくに交流する心優しい人柄でした。日新堂菓子店は三島氏の御聶厦の店であり、昭和四十五年の最後の夏までご愛用いただきました。特に、「日本一のマドレーヌですよ」と絶賛されたマドレーヌとレモンケーキがお気に入りでした。見知らぬお客様にも声をかけて勧めてくださる庶民的で晴れやかな笑顔の三島氏の姿は、私どもの心に永遠に残っております。日新堂のマドレーヌは、下田の海と情緒、気取らない街角を心から愛した三島由紀夫氏の思い出がこもったお菓子です。株式会社日新堂本店」。※415-0023静岡県下田市三丁目三番七号
このマドレーヌを野村先生のご縁のある方からご恵送頂いた。そのお菓子と一緒に、日新堂の娘さんの書かれた『三島由紀夫の来た夏』(横山郁代著・扶桑社刊)が、著者の手紙を添えて同封されていた。過日、読了した元楯の会の本多清氏が上梓した『三島由紀夫「最後の1400日」』の中にも「先生と蟹」という章の中に、東急ホテルでの出来事が描かれている。下田には随分と行っていてない。店の入り口に山頭火の句碑のある料理屋「伊豆松陰」へ久しぶりに行ってみたい。