白雲去来

蜷川正大の日々是口実

奇人、変人。

2013-02-25 10:31:37 | インポート

二月二十二日(金)晴れ。

 

 午前中はのんびりして、午後から事務所へ。暖房が効くまでメチャクチャ寒い。やることは沢山あるのだが、何から手を付けて良いのやら・・・。まあ何でも頑張らなくては。

 

話は変わるが、私の周りには、俗に「奇人、変人」と呼ばれている人がかなりいる。わざと奇を衒っているわけではないのだろうが、特に、左右に限らず政治運動や芸術家、ミュージシャンや役者と言った「表現者」に奇人、変人が多いのでは無いだろうか。

 

幕末にも、有名な「寛政の三奇人」と呼ばれた人たちがいた。すなわち江戸時代の寛政期に活躍した、経世論家の林子平 尊皇思想家の高山彦九郎 儒学者であり海防論者として知られている蒲生君平の三人である。「奇人」は「畸人」とも書く。三省堂の「大辞林 」によれば、「性質や言動が常人と異なっている人。変人」とある。

 

戦前の愛国教育の中で、楠正成、二宮尊徳と共に教科書の中にも取り上げられたこともあり、その「三奇人」の中で最も知られているのが高山彦九郎であろう。京都は三条大橋東詰に御所を拝する姿の彦九郎の銅像はあまりにも有名である。また、その生き様は、「サノサ節」にも「人は武士 気概は高山彦九郎 京の三条の橋の上 遙か皇居を節拝み 落ちる涙は 鴨の水」と歌われた。

 

240pxtakayama_hikokuro_statue1_2※高山彦九郎の銅像。

 

 「奇人」という言葉の持つイメージからか、彦九郎は常人とはその行動を異にする激情家という像が浮びあがる。しかし、最近読了した吉村昭の「歴史の影絵」(文春文庫)の中で、高山彦九郎が「奇人」として評されることに対して、こう反論している。

 

 しかし、元来、奇人という言葉を変人と考えるのはあやまりである。非凡な人物、凡人では果しえないことを成しとげた、または成しとげようとした人物と解すべきである。その後、彦九郎について知るようになった私は、それまでいだいていた彦九郎観があやまっていたことに気づいた。一言にしていえば、彦九郎は、幕府に対して徹底的に抵抗した孤独な運動家であった。武断政治をとる幕府を倒すため、文治政治を行うと期待されている朝廷に政権を移譲させるべきだと考えた。その自説を世にひろめるため幕府の追及を避けながら全国を遊説した。」

 

 ちなみに「奇人」とは、単に「変人」などではなく、「奇」は「優れた」という意味であり、「奇妙な人物」という意味ではない。という解釈もある。さて私はどうだろうか。

 

 夜は、酔狂亭で月下独酌。酒だけはどうも避けられない。嗚呼!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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映画「ネイビー・シールズ」を見た。

2013-02-22 23:35:11 | インポート

二月二十一日(木)晴れ。

 考えてみると、野村先生が亡くなられた時の平成五年当時は、カメラはまだデジタルではなく、フィルムを使用していた。我が家のアルバムがデジタル写真を貼るようになったのはいつのことだろうか。一度、アルバムを見て調べてみようと思っている。

 

特に、先生との旅の写真は、すべてフィルムなので、事務所からアルバムを少しずつ持って来て、スキャナーして写真をハードディスクに入れている。アルバムならば、私の家でしか残らないが、CDに入れておけば、すぐにコピーが出来る。保存もその方が簡単であり、若い人たちに残すことも出来る。面倒だが、楽しい作業である。

 

一日、PCに向かって原稿の整理。夕食までにひと段落したので、レンタルした「ネイビー・シールズ」という映画を見た。アメリカの特殊部隊がテロ組織を壊滅する映画なのだが、特殊部隊の作戦行動がとても良く描かれていてとても感動した。この「シールズ」はオサマ・ビンラディンの殺害作戦も遂行したことでも知られている。

2001※とても良かった。★5つ。


夜は、この映画を我が家のオーディオ用のスピーカで音を出して見た。夜なので余り大きな音は出せないが、映画館の気分が味わえた。


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骨折り損のくたびれ儲け。

2013-02-22 08:42:36 | インポート

二月二十日(水)晴れ。

午前中は、寒風をついて事務所へ行き、郵便物の確認など。その後、自宅に戻って着替えをしてから車で東京行き。


午後一時に田町着。今日は、大行社の幹部会議がある。各支部の運動報告などを聞き、あらためて大行社の全国的な活動に敬意を表した次第。三時に閉会。横浜に戻る。


合法か違法かは分からないが、先日NHKで放映された、ロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」の写真に対する沢木耕太郎の推理ノンフィクション番組を録画しておいた。後輩が、見落としてしまったと言うので、送ってあげようとDVDにコピーした。一応、コピーされているか確認しようと思って再生したところ、ゲゲゲと言う感じで、画像が出てこない。音声はすれども画面がフリーズしたままなのである。二枚コピーしたのだが、二枚ともNG。


ディスクに異常があるのではとも思ったが、二枚続けてと言うのはおかしい。インターネットで調べてみたら、NHKのデジタル放送は、録画は出来てもコピーが難しいとのこと。何やら方法があるらしいのだが、機械オンチの私的には、「グリコの看板」すなわち、お手上げである。まあ著作権の問題もあるかもしれないが、ちゃんと受信料を払っているのだから、せこいぜよNHKさんよ。骨折り損のくたびれ儲け。


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イカはカラスの賊とか。

2013-02-19 20:35:45 | インポート

二月十九日(火)雨のち雪。

 五時半に起床したら、随分と寒い。朝刊を取に外に出たら、霙が降っている。どおりで寒いはずだ。いつものように午前中はパソコンに向かって、メールやフェイスブック、好きなブログのチェック、そして私のこの酔いどれ日記を更新したりと忙しい、いやこんなことで忙しいと言ったならば、堅気の衆に申し訳ない。

 

そう言えば北海道大学が、イカが海面を飛ぶ姿を、初めて撮影に成功したらしい。ユーチューブなどで見る事が出来るが、中々幻想的と言おうか見事と言おうか、まさかイカがトビウオのように海面を飛ぶとは思わなかった。

 

イカは漢字で書くと烏賊、すなわち「カラスの賊」と書く。これは中国の「南越志」によるもの。イカが水面にのんびりと浮かんでいると、カラスはイカが死んでいるものと思い、ついばみにくる。イカはそのカラスを十本の足で素早く足でからめとり、水中に引き込んで食べてしまう」。すなわちイカはカラスを賊害するから「烏賊」の字があてられた。最も、イカがカラスを餌にするとは聞いたことがないが、話としては面白い。

 

雪が激しくなった。野村先生の獄中句集「銀河蒼茫」の「冬の句」には、好きなものが多い。代表句はもちろんだが、「雪の夜の壁に貼りつく汽笛の尾」もいい。この句を読むと網走時代を思い出す。終電車の汽笛が風に乗って聞こえる。ふと「あああれに乗って行けば、帰れるのだろうな」と思ったりした。海老寝して聞いていた「釧網線」の汽笛の音が懐かしい。


自宅から見える、家の屋根が雪で白くなっている。そわそわして酒にしようかとも思ったら、試験で子供が昼過ぎに帰ってきた。夕方に塾に送って行かねばならず、迎えに行く六時半まで酒は飲めない。その頃には暗くなってしまって「雪見」どころではない。FBを見れば盟友の爆発五郎氏は早々と開いている店を見つけて一杯やっているらしい。

仕方がないから、夜は、昔ながらの湯豆腐でも作ろうとするか。「昔ながら」とは、アルミの鍋の中に、湯呑みを入れて、つけ汁ごと豆腐を温めるものだ。私は、湯豆腐に豆腐以外は入れない。昆布でダシを取って、大根をひとかけら入れるぐらいだ。こうするとなぜか豆腐がより白くふっくらとなる。

 


藤村和尚から頂いたキャベツでコールスローも作ったし、とっておきの「赤霧島」で寒い夜をしのぐとするか。

 


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横浜美術館でキャパ展を見た。

2013-02-19 13:03:26 | インポート

二月十八日(月)雨。

 朝から雨。午前中に、みなとみらいの歯医者に行ったので、終わってから横浜美術館にて開催されている「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー二人の写真家」展に行った。この横浜美術館に初めて行ったのは、随分前のことで「ガウディ展」だった。そんなことを思い出しながら、ランドマーク・タワーの中を歩いて行くが、ほとんど傘をささずに行くことが出来るので有難い。

 

このキャパの生誕百年を記念した「二人の写真家」展は、「文藝春秋」の新年特別号・創刊90周年記念号に、「キャパ」の著作のある沢木耕太郎氏が「キャパの十字架」と題して309枚ものドキュメンタリーを書いている。この原稿をもとにしてNHKでも特集を行った。その他、「週刊新潮」でもグラビアと福田和也氏の原稿が掲載され、産経新聞でも今月の17日の「美の扉」で見開きで特集されている。更に、キャパの名前をとった?写真専門誌「CAPA」でも特集を行っているのを知って購入した。友人の「不肖・宮嶋」氏が原稿を寄せていた。

 

キャパの「崩れ落ちる兵士」とピカソの「ゲルニカ」はスペイン内戦の象徴的なものとして知られている。そしてファシズムと戦う義勇兵のイメージは、第二次大戦のフランスのレジスタンスと共に、文学的な匂いをもって語られることが多い。そのスペイン内戦の是非や評価は別として、それまでキャパの作品と思われていたのが恋人のタローのものであったり、有名な「崩れ落ちる兵士」の写真の真贋が随分と話題になっている。

Photo※ピカソの「ゲルニカ」。私は、これをマドリッドのプラド美術館で見た。

 

その「真贋」の考証においては、沢木氏の原稿と、氏が出演したNHKの特集がとても良かった。最も私はキャパの研究家でもないし、写真の専門家でもないので、極めて情緒的に「二人のキャパ」の生き様や戦場の写真に興味があるだけだ。それ以上に、キャパに思い入れはない。ただ、そうした歴史的な写真展が、せっかく横浜の美術館で行われているのに無視しては、運動家として怠慢ではないかと言う思いがあったからに他ならない。

 

雨の月曜日とあって、人も少なく、ゆっくりと見ることが出来た。美術館や博物館などは静かであれば、それに越したことがない。周りの人に気を遣っていては鑑賞どころではない。ロビーで、横浜美術館がまとめた今回の写真資料と解説本、二冊組と、絵葉書を買った。いい時間だった。

Photo_2※キャパを有名にした「崩れ落ちる兵士」。この真贋が話題になっている。

 

その後事務所へ。元一水会の会員で、現在は北海道の田中清元氏のお弟子さんとして仏門に入っている藤村克宗氏より「越冬キャベツ」と言うものをご恵送頂いた。我が家の家族は、キャベツ好きなので、夜は、タンメンスープに頂いたキャベツをたっぷり入れた鍋にした。

 


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