90歳女性。施設に入所している。大腿骨頸部骨折の既往があり、移動は介助で車いす。午前中に高熱が出て、昼に病院を受診した。肺炎はなかった。最近、残尿が多くなり、尿が混濁してきていた。画像で尿路閉塞はなかった。尿培養を提出して、急性腎盂腎炎の診断で入院した。先月感染性腸炎それも大腸菌O-157の感染で入院して、治癒退院している。起炎菌は単純な大腸菌ではない可能性がある。病院感染に準じて想定した細菌をカバーする抗菌薬(ファーストシン)で開始した。ナースステーションでは「気の強そうな患者さんなので、あっさり治りそう」と予想されていた。