なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

発熱が続く

2012年09月11日 | Weblog

 40歳男性。1週間前から発熱が続いて、内科外来を受診した。咽頭痛、咳、胸痛、腹痛、背部痛なし。診察しても所見はない。白血球数9000、CRP8と炎症反応上昇。胸部X線と尿検査は異常なし。夜間に高熱があり、悪寒戦慄を伴うという。血液培養2セットを採取した。3か月前から歯科で治療をしていて、今は痛みがないが、当初は歯肉が腫脹して疼痛があったという。心雑音は聴取しないが、心内膜炎を疑って循環器科医に心エコーを依頼した。明らかな疣贅はなかった。胸腹部造影CTを行うと左肺にわずかに浸潤影様の陰影が淡くあった。腹部には膿瘍を認めない。発熱があった日に排便時に出血して痛みもあったという。外科クリニックを受診して座薬の軟膏を処方されていた。肛門周囲膿瘍は診察所見としても、CT上でもなかった。これはこれで発熱とは関係ないようだ。肺炎でいいのかと言われると、何とも言えない。入院はしたくないとのことで、食欲もあり全身状態はよいので、抗菌薬内服で経過をみることにした。処方はクラビットにした。ウイルス感染ではないので、無難な処方だと思うが、どうだろうか。

コメント
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