なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

貧血は消化管出血か

2012年09月06日 | Weblog

 80歳台男性。うっ血性心不全で内科クリニックに通院していて、息切れが悪化して在宅酸素療法が始まった。それでも息切れがひどく当院を受診して入院した(以前に記載した)。実際は出血性胃潰瘍からの出血で貧血が進行して息切れが悪化していた。胃潰瘍の治療と輸血で息切れが改善して、在宅酸素は不要となって退院した。内科クリニックに報告書を提出して、通院継続としてもらった。

 その内科クリニックから紹介状が来て、最近貧血がゆっくり進行してきたので、精査依頼だった。直腸指診ではタール便はなく普通便だった。採血すると鉄欠乏性貧血のパターンだが、白血球と血小板も正常より低下している。内視鏡検査をすると、前回の胃潰瘍は治癒したままだった。胃粘膜萎縮があり、びらんが少数あった。幽門前庭部に毛細血管拡張が一個あった。これらからの微小出血も否定できない。大腸からの出血も考えられるが、まずは鉄剤で経過をみることにした。

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