今日は総胆管結石・急性胆管炎で内視鏡治療ができる病院へ紹介した88歳男性が戻ってきた。救急搬送した日に胆管ドレナージを行って、炎症が軽快した翌々日に総胆管結石を摘出したと記載してあった。10日間ベット上臥床が続いて、筋力低下しため(一人暮らしということもある)、短期間当院でリハビリ(歩行器で歩けるが、何も使わず独歩できるまで)をしてから退院の予定だ。胆嚢結石もあるが、これは年齢的に胆摘は行わず経過をみる方針となった。当院から搬送した時は、急性閉塞性化膿性胆管炎になっていたか、なりかけていて危なかった。引き受けてもらって感謝だ。
85歳女性が2週間前からの下痢・腹痛・嘔吐で食事摂取ができずに、内科クリニックからの紹介で救急搬入された。認知症の夫を介護しているので、そのクリニックで外来点滴を受けていたそうだ。当初は37℃台の発熱もあり、いったん軽快したが、また症状がぶり返したという。ただ、ひどかった時に比べると、今は少しましだと言っている。白血球右方移動とCRPの軽度上昇があった。案外電解質は正常域で腎前性腎不全でもなかった。救急当番の外科医から連絡がきて救急室に診にいった。点滴は搬入されてからソルラクト500mlに変更されていたが、クリニックで500mlにメロペン0.5gが混合された点滴が入っていた。このクリニックは、肺炎や急性腎盂腎炎の患者さんを当院に搬送する時に、よくメロペン0.5g入りの500mlの点滴が入っている。明らかに腎盂腎炎からの敗血症でも、この点滴が50ml入っただけで。尿培養も血液培養も菌は何も生えない。2週間の経過で何度か受診して点滴・投薬を受けているはずだが、紹介状に記載はなかった(メロペンの点滴の記載のみ)。便培養(CDの検査も)をオーダーしたが、たぶん菌は生えてこないだろう。