ブログ「呼吸器内科」に載っていた{肺HRCTエッセンシャルズ」を書店で見て、わかりやすい記述でほどよいページ数だったので購入した。土曜日に近くの温泉に泊まりに行って、夜さっそく読んでいた。先週、入院時に間質性肺炎と確定できない患者さんを呼吸器科に転送したこともあり、間質性肺炎の項目も読んでみた。
胸部X線で所見があると、必ず胸部CTを撮るようにしている。被曝量の問題はあるが、見逃しては何にもならない。胸部単純で所見がないように見えても、臨床的に肺胸膜(心膜も)の病変が疑われる時もCTを撮っている。肺炎、心不全、肺炎と心不全の併発と、けっこうわからないものだ。
今日は尿閉があって、泌尿器科で尿カテーテルを留置した87歳男性が発熱で受診した。肺炎も否定できないので、胸部X線・CTで確認したが、肺炎を示唆する陰影はなかった。高齢者の場合、発症3日後に陰影が指摘できるようになったこともあり、完全に肺炎がないとは言えないが、まあ尿路感染症(腎盂腎炎)でよさそうだ。尿培養と血液培養2セットを提出して、泌尿器科で前回行った尿培養で緑膿菌が検出されていたこともあり、ファーストシンで治療を開始した。先週やはり尿路感染症(尿閉傾向ありの腎盂腎炎)で入院した81歳男性は、尿培養と血液培養2セットから肺炎桿菌が検出された。セフトリアキソンで開始したが、感受性があり、臨床的にも効いている。