なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

地域医療連携室から3例

2016年06月17日 | Weblog

 今日は地域医療連携室から3名の患者さんのことで、相談された。施設入所中の92歳女性は肺炎疑いでの紹介だった。今週の初めから発熱があり、嘱託医が尿路感染症として抗菌薬(セフトリアキソン)で治療していた。今日は高熱になり、酸素飽和度が低下して痰もからんでいた。これは普通に施設から救急搬入されて、両側誤嚥性肺炎(中下肺背側)で入院とした。

 もう2つは?な話だった。80歳代後半の男性が、悪性リンパ腫(低悪性度らしい)の治療のことで当院内科外来を受診していた。この方はがんセンター血液内科で診断を受けて、無治療で経過観察となった。なったが、その後から治療に対する意見を求めて、複数の病院を受診しているそうだ。専門医のいない当院に来てどうなるものでもない。外来で説明したのが女性医師(大学病院からの応援医師)だったが、診断治療について疑問があれば、もう一度がんセンターで話を聞くように勧めて、診療情報提供書と当院で撮影した胸腹部CT(患者さんの強い希望で施行)の結果を持たせた。今度は当院男性医師の意見を聞きたいと言っているという。セカンドオピニオンを求めたいなら、高次病院に求めるか、少なくとも同レベルの専門医のいる病院を受診するものと説明してもらうことにした。それでも当院を再度受診したいと希望される時は、外来で対応することにした。画像と血液検査の結果を見た。大動脈周囲のリンパ節が多数腫脹して一塊になっている。肝脾腫もある。汎血球現減少症を呈しているので、骨髄浸潤もあるのだろう。

 あとは開業医の先生から20歳代後半の女性で、過換気症候群で紹介とあった。今過換気で困っているわけではなかった。安定剤が処方されていた。当院でうまく対応できるか疑問はあるが、お断りするわけにもいかないので、来週の内科新患に来てもらうことにした。外来で話を聞いてみないとわからない。

 他の病院から腎不全で紹介された90歳代女性は、血液検査で顕微鏡的多発血管炎・急速進行性糸球体腎炎と判断された。腎臓内科の先生(大学病院からの応援医師)と相談して、認知症で体幹抑制をしていることもあり、腎センターのある病院への紹介は適応なしとなった(前の病院で紹介を提案されたが遠方ということで家族が拒否していた)。無難な治療で病勢を抑えて経過をみることになったが、次第に腎機能障害が進行して尿毒症となった。この週末中かと思われる。

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