なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

アレルギー性紫斑病

2016年06月25日 | Weblog

 先週、80歳代後半の男性が紫斑病で皮膚科を受診して、内科にも回ってきた。患者さんは元気で関節痛・腹痛・発熱がないので、外来で経過をみていた。昨日、朝に腹痛があったと受診した。30分くらいで治まったという。腹部全体に軽度に圧痛があるようだが、軽度に認知症があり、評価が難しい。朝検査があると思って食事抜きできたので、空腹を訴えていた。

 先週に比べて炎症反応が軽度に上昇していた。凝固系の検査でDダイマーの上昇が目立つが、血小板・PT・aPTTは正常域。紫斑自体は変わらないように思うが、以前に当院にいた皮膚科医のようにちゃんと全身の写真を撮っていないので、ざっと見てということになってしまう。直腸指診で血便はないが、もともと便秘なので便が出てみないとわからない。入院してステロイドを使用して経過をみることにした。糖尿病で治療しているが(DPP4阻害薬+SU薬少量)、HbA1cは6.0%と良好だった。ここ3か月で3回尿路感染症で入院しているので、入院中の食事療法の効果なのだろう。泌尿器科で間欠自己導尿になっていたが、尿カテーテル留置になっていた。

 これまでアレルギー性紫斑病で入院治療した記憶がない。貴重な症例だが、さてどういう経過になるか。

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