昨日山あいの診療所から92歳男性が心不全で紹介されてきた。年齢を訊いて、どこまで治療するかと思ったが、来てみるとADL自立で認知症もないしっかりとした方だった。これはfullで治療しなければならない。
紹介状には記載がなかったが、息子さんの話では、昨年大学病院でPCI治療を受けているという。診療所に問い合わせてみると、大学病院からの紹介状が来ていて、処方もそれを継続しているのだった。
心電図は心房細動になっていた。以前別のことで来院された時の心電図では洞調律だったので、その間に心房細動になったものだろう。心拍数は平均すると、頻脈でも徐脈でもなかった。循環器科で心エコー検査をしてもらうと、MR・ARもあるということだった。
当院で入院治療しますかといわれたが、息子さんが自分の居住地(県庁所在地)の病院を希望した。大学病院を希望されたので、一応電話で訊いてみたら、予想通り緊急の入院は無理だった。第2希望の総合病院に訊いてみると案外すぐ受けてくれたそうで、救急搬送となった。
この地域から大学病院でPCIというのも珍しいとい思ったが、角膜ヘルペスで大学病院の眼科に入院している時に胸痛が発症したそうだ。そのまま循環器科転科かというと、そうではなかった。いったん眼科を退院して、そのまま市内にある息子宅に一晩泊まって、翌日循環器科に入院したそうだ。確かにDPCだと、一入院一病名だが、急性冠症候群ではまずいと思うが。