なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

膵嚢胞腫瘍

2017年03月15日 | Weblog

 月曜日に外科外来から糖尿病の患者さん(60歳台半ば女性)を紹介したと連絡が来た。画面で確認すると(電子カルテは便利だ)、1カ月前からの食欲不振と5kgの体重減少がある。外科を受診したのは心窩部(左季肋部寄り)に腫瘤を触れるためだった。

 腹部造影CTが施行されていて、膵体尾部に嚢胞が大小2個あり、壁は不整に肥厚している。血液検査でCA19-9が3000と上昇していた。

 膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の分枝型かというと、嚢胞内の隔壁がはっきりしない。教科書的にはIPMN分枝型は膵頭部に好発とある。また粘液性嚢胞性腫瘍(MCN)は、膵体尾部に発生・多房性とあるが、今回は多房性ではない。放射線科の読影レポートは膵悪性嚢胞腫瘍とあった。がんセンター紹介になるようだ。

 糖尿病は、HbA1cが10%で手術するとなればインスリン治療開始が適切なのだろう。他院紹介になるので、とりあえずDPP4阻害薬を処方した。当院で血糖コンロールをつけてからということになれば、インスリン強化療法にする。

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