今日は内科再来を診ていたが、山間の診療所から80歳代後半の女性が息切れ・動悸で紹介されてきた。年令の割には元気な方で、心気症傾向があるが、それがかえって長生きにつながってるのかもしれない。
患者さんの訴えは息切れ・動悸ではなくて、咳が出るということだった。1か月くらい前かららしい、午前2~3時ごろから始まるそうで、喘鳴はない。日中も出ているが、就寝後は出ない。咳が出るころ、同時にトイレに行きたくなるという。両側下腿~足に浮腫があった。
心不全かとも思ったが、顔色が悪い。血液検査をすると小球性貧血だった(Hb7g/dl弱)。以前受診した2年前の結果をみると貧血はなかった。便は黒くも赤くもないといい、直腸指診では普通便が少し付着していた。
昨年の大腸癌健診で便潜血陽性となり、10月に当院に紹介されて、消化器科で大腸内視鏡検査を受けていた。結果は異常なし。上部消化管の検査は3~4年受けていないそうだ。
そのまま内視鏡検査と思ったが、朝診療所で血液検査があり(明日貧血に気づくはず)、自宅に戻ってから午前11時半に食事をしていた。点滴をして、午後に腹部造影CT検査を行ったが、胃内にまだ食物があった。胃壁は全体的に肥厚しているように見えるが、腫瘍としては指摘できない。入院してもらって、明日上部内視鏡検査を予定した。PPI(ランソプラゾール)・低容量アスピリンを内服していて、ロキソプロフェンを頓用で使用していた。さて、何が出てくるか。
4月からの内科系の外来応援は、複数の施設(大学病院・専門病院)に依頼していて、まだ未定のところがある。昨日院長先生から、専門病院のトップの先生に直接電話するよう言われていたので、朝にさっそく電話連絡した。丁寧な受け答えをされて恐縮したが、週1回応援医師(循環器科)を派遣してもらえるようだ。