10月31日から11月2日まで日本化学療法学会東日本支部会(感染症学会と合同)に参加してきた。午前8時30分から開始なので、楽をしようと京王プラザホテルに宿泊したが、新宿西口駅前の他のホテルでもよかったかもしれない。明日からすぐ役立つということではないが、感染症ではこういうことが話題になっているのか、と感じて帰ってきた。今年の学会出張はこれで終わり。
今日は日直で病院に出ている。68歳女性が施設から発熱・呼吸困難で救急搬入された。当院の神経内科外来に通院している。パーキンソン病の処方と認知症の処方が出ている。レビー小体型認知症の病名が付いている。普段は自力歩行可能で、会話もできるそうだ。
救急隊が酸素吸入8L/分にしていたが、酸素飽和度は90%に満たない。10L/分にしたが、やっと90%くらいだった。血液ガスでもそれに一致する酸素分圧しかなかった。看護師さんが喀痰吸引をすると、淡黄色の痰が大量に引けた。吸引が刺激になってさらに痰が出てくるのはいいが、酸素飽和度が下がるので、様子を見ながらの吸引になった。
胸部X線ではそれほどの陰影でもないようだったが、胸部CTで見ると、左下葉に浸潤影があり、両側肺全体に淡いスリガラス様陰影が広がっていた。二酸化炭素糞分圧は低下している。
やせた方で、努力呼吸で疲弊してしまいそうだ。68歳という年齢であり、まだ重症肺炎になった時にどこまで治療するかという話にはなっていないようだ。気管挿管・人工呼吸の適応なので、呼吸器内科で本格的に診てもらうため、基幹病院に救急搬送した。看護師さんが同乗して行ったが、出てきた呼吸器内科の先生が、「どこまで治療するか」と言っていたそうだ。