なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

多関節炎・血小板減少で紹介

2017年11月08日 | Weblog

 昨日内科クリニックから88歳女性が「多関節炎・血小板減少」で紹介されてきた。そのクリニックの先生は心臓外科医で、高血圧症などで通院していた。6月から両肩・肘・膝関節痛があり、整形外科クリニックを受診したとある。そこでリウマチ性多発筋痛症と診断されて、プレドニン5mg/日が処方されていた。その後内科クリニックで同量が継続されている。

 10月に内科クリニックが休診で、別のクリニックを受診した際に、血液検査で血小板減少(6万)を指摘されて報告が来たそうだ。再検しても血小板減少は同じ。

 そういう経過での当院受診だった。88歳だが、ちゃんと歩いて診察室に入ってきた。両肩が痛いという。両上肢の拳上が困難だった。両手・両手指関節が腫脹しているように見えるが、圧痛はなかった。両膝も痛いというが、歩行はできるのでそれほどではないようだ。X線では変形性膝関節症のようだ。足関節・足趾関節は異常がない。肩・上腕・大腿の明らかな把握痛はなかった。経過を通して発熱はないそうだ(あっても微熱なのだろう)。朝に両手のこわばりが1時間以上ある。

 白血球5600で分画に異常はない。血小板は4.2万と減少している。Hb8.8g/dl(MCV111.7)で貧血があるが、慢性炎症のためか骨髄の問題かわからない。CRP4.0g/dlで血沈が119mm/時。RFは陰性。抗CCP抗体と抗核抗体(外注)を提出した。治療されていないが、HbA1c7.4%と糖尿病だった。もともとなのか、プレドニンによるものか。

 リウマチ性多発筋痛症を中途半端に治療した状態のようにみえるが、血小板減少は何だろうか。抗血小板抗体とPAIgGの提出しておいた。外注検査の結果が出るまでNSAID(セレコックス)だけ出しておいた。

 

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