学会出張で不在の間に、ツツガムシ病の患者さんが入院していた。今日感染管理ナースから報告が来て、すでに保健所に届け出ていた。
患者さんは67歳男性で、山での作業を行った約2週間後に症状が出現した。発熱・全身の発疹(紅班)・関節痛が出現した。翌日に高血圧症で通院し始めたばかりの町立病院を受診した。左側胸部に刺し口を認め、ツツガムシ病疑いとなった。ミノマイシンを投与して、そのままそこで診てもいいと思うが、自信がなかったのか面倒なことをしたくなかったのか当院に紹介された。
当院の内科医が外来で診て、血液検査で炎症反応上昇(白血球数は正常域でCRPが3.7)と肝機能障害(AST130・ALT95)を認めた。そのまま入院して、ミノマイシン200mg/日に内服で経過をみて、症状は軽快した。検査値も改善(CRPは陰性化)して、今日退院していた。外注の検査でIgM抗体(Karp型・Gilliam型・Kato型)がいずれも陽性になっている。1週間分のミノマイシンが退院時処方として出されて、来週もう1回外来で確認することになっていた。
そういえば先週もツツガムシ病の患者さんがいて、その方はどうしても入院したくないと言って外来治療になっていた。2週続けてツツガムシ病というのは、たまたまだろうが珍しい。見事に治るものだ。ミノマイシンは偉い。