昨日は内科当番だった。当直の外科医から92歳男性が間質性肺炎で救急搬入されたと連絡が来た。両側肺全体に陰影が広がっていて、酸素10L/分で酸素飽和度が92%程度だという。家族は高齢であることから、呼吸器内科のある病院への転送を希望せず、当院で診てほしいという。
実際はその後搬送希望となり、地域の基幹病院に連絡したが、向こうの当直医からすぐの搬入は断られて、日中呼吸器内科に相談してほしいと言われたそうだ。今日家族と相談したが、結局当院で診てほしいということになった。
昨夜はステロイド(ミニ)パルスでメチルプレドニゾロン500mg点滴静注と抗菌薬を入れてもらった。夜間に急変することもあるが、その時は当直医が診てくれることになっていた。無事に朝を迎えて、酸素量は6L/分に減量されていた。
昨年の9月に、内科クリニックから胸部異常影の精査で胸部CTが当院に依頼されていた。放射線科の読影レポートは左下葉肺癌疑いと胸膜下の間質性肺炎像だった。経過観察となったのだろう。
その後今年の9月に下痢が続いて当院の内科を受診していた。その際にも胸腹部CTで左下葉の肺腫瘤を指摘された。呼吸器内科外来(外部の呼吸器センターのある病院からの応援医師担当)にまわされた。自分の病院に精査目的で紹介して予約がとられたが、その後家族は予約をキャンセルしていた。それて呼吸器内科医がかかりつけの内科クリニックに報告書のみを書いた。
今回患者さんが言うには、4~5日前から風邪症状が始まった(患者さんの表現)というが、そのころからの増悪なのだろう。両側肺野に間質性陰影が広がっている。肺癌は昨年とサイズがさほど変わっていないようだ。
人工呼吸まではしない方針で、当院でできるだけの治療をしてみることになった。
今年と昨年度の画像ファイルを削除したら、ブログ記事内の画像が消えてしまった。連動してないと思っていたが、よく知らないとこういうことになる。