なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心拍が戻った心肺停止

2017年11月13日 | Weblog

 医師が時間外に行った救急業務を報告することになっている。内容をチェックする係りだが、「へえー、呼ばれたんだ。ご苦労様。」と思いながら確認のサインをするだけだ。外科医が、先週水曜日の午後7時半から午前1時半までの救急業務を提出していた。

 そういえば当直だった神経内科医から、次の日の朝にその話を聞いていた。84歳男性がトラクターの下敷きになっていた。発見が午後5時半で、救急搬入まで2時間近くかかったようだ。当院搬入時は心肺停止で瞳孔も散大していた。心肺蘇生を行いつつ、アドレナリンを静注したところ、心拍が戻ったのだった。血圧は低く、自発呼吸はない。(心拍が戻ってむしろびっくりしたと言っていた)

 外傷もあり、左右の肋骨骨折と右気胸があった。そこでその日の外科の当番の先生が呼ばれた。胸腔ドレーンを挿入して、人工呼吸が開始された。昇圧薬の調整などを行って、日付が変わるところまで仕事をしている。結局次の日の午後に亡くなって、警察の検死が行われた。

 昨夜は日直の後に病院に泊まっていた。当直医(大学病院から来ている外科医)からは特に連絡がなかった。1週間咳と発熱が続く33歳男性が受診して、日中内科外来を受診するよう指示されていた。忙しくて忘れていたが、午後に画面を確認すると、内科新患(大学からバイトの内科医担当)を受診して、胸部X線検査が行われていた。右下肺野と左肋骨横隔膜角に淡い陰影があり、急性肺炎だった。

 血液検査で、白血球数12000、CRP15mg/dlと炎症反応が上昇している。処方はマイコプラズマにも効くようにと、クラリスが処方されていた。肺炎球菌肺炎の可能性もあるが、クラリスでどうだろうか。1週間分の処方で、来週の予約が入っていたが、3日後くらいに内科外来の看護師さんから電話を入れてもらって、経過を確認したほうがよさそうだ。

 今日の午後の救急当番だが、今のところ救急隊からの搬入要請はない。少し熱があって頭痛もあるので、このまま終わりたいところだ。

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