なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

EBウイルス感染のごく初期

2018年03月01日 | Weblog

 先週の金曜日にバセドウ病で通院している20歳女性が、検査で肝機能障害を認めて、内科にコンサルトされていた(甲状腺外来担当は外科医)。

 「EBウイルスによる伝染性単核球症でしょう」、ということで1週間後に再受診にしていた。昨日(水曜日)「咽頭痛がひどい」と予約前の受診になった。甲状腺外来担当の先生が診たところ、前回にはなかった扁桃の白苔を認めて、頸部リンパ節腫脹も目立っていたそうだ。37℃台の微熱もあった。

 耳鼻咽喉科外来(大学病院からのバイト)でも診てもらったが、特にkiller sore throatでもなく、IMでいいでしょうと言われた。アセトアミノフェンで経過観察となった。

 先週提出した外注検査の結果は、VCA-IgMとVCA-IgGが±で、EBNAが陰性だった。これはEBウイルス初感染と判断されるのだろう。残念ながら再受診時は直接診ていないが、最初に診せてもらった時は咽頭の発赤は目立たず、扁桃に白苔はなかった。EBウイルスによる伝染性単核球症の、ごく初期を診たことになるようだ。甲状腺外来の予約日に受診して、大した自覚症状はないが、血液検査で肝機能障害を指摘されたという経緯だったから。

 通常は再受診時の所見で受診してきて診断されるのが典型的な経過と思われる。その時に外注検査を出せば、VCA-IgMとVCA-IgGがしっかり陽性で、EBNAが陰性と出るはずだ。

 

 

コメント (1)
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