糖尿病外来に通院している67歳女性が興奮状態で救急搬入された。昨年同様の症状で1か月半ほど内科に入院して、若い内科の先生が対応した。饒舌にしゃべり続ける内容は理解しがたいが、いったいこれは何だろうか。
精神医療センターにうつ病で通院してSNRIが処方されていた。昨年は器質的な疾患疑いで当院(救急外来で対応)に紹介されている。頭部CT検査や血液検査は異常ありませんという返事を提出している。糖尿病の治療を中断して高血糖になったこともあり、結局当院に入院して、インスリン治療と精神薬処方が行われて、何とか落ち着いたようだ。その後、精神薬は中止されている。
夫は昨年に続き2回目なので落ち着いたものだった。個室でいいので入院させてもらって、体幹抑制を行ってもけっこうですから、とにかく家には置けません、という感じで話された。
糖尿病の外来処方は、DPP4阻害薬とSU薬少量(グリメピリド0.5mg/日)だった。入院時は、HbA1c7.6%でそれほど悪くはなかったが、随時血糖は403mg/dlと上昇していた。数日だけ点滴(ソルアセト)をして、インスリン強化慮法を行うと、血糖は安定した。食欲も良好だ。
あとは精神症状になる。普通に考えれば躁うつ病の躁病期かと思うが、精神科では昨年の症状を、そのようには判断していないのだろうか。今回は初期量くらいの精神薬(リスパダール2mg/日)で開始したので、今のところ効き目は若干というところだ。数日おきに漸増して経過をみることにした。
気分安定薬はどうしようか。リーマスは院内にないし、使用したことはない。デパケンは院内にあるので使用できる。精神薬+気分安定薬でやってみるのかいいか。内科の仕事ではないと思うが。