なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

朝から急変

2018年03月20日 | Weblog

 昨日の朝に脳梗塞で入院している88歳男性が嘔気・嘔吐で食事がとれなくなった。総胆管結石の診断がついていたが、発熱もなく、検査値も安定していた。総胆管結石の治療ができる基幹病院に相談したが、満床で予定が立たないので、安定しているのであれば退院になってから外来に紹介してください、と言われてしまっていた。

 経過をみていたが、昨日から発熱があり、炎症反応上昇・肝機能障害を認めた。急性胆管炎でまだバイタルは保っているが早急な治療が必要になった。今日は消化器病センターのある病院から内視鏡検査に来てもらっていたので、その先生に相談して、そちらの病院に救急搬送させてもらえることになった。いつも助けていただいて、ありがとうございます。

 息子さんは神奈川県在住なので、新幹線で急いで向かってもらうことにした。午後の早い時間には到着すると言っていた。治療が終わったらまた当院に戻してもらって、リハビリを継続する予定だ(一人暮らしで4月に施設に入所する予定だった)。

 

 脳出血後遺症で身体拘縮・寝た切り状態にある67歳男性が、誤嚥性肺炎で先々週入院していた。軽快~増悪~軽快で経過して、すっきり治る気がしないでいた。昨日奥さんには、肺炎自体が治りきるかどうかわからないことと、到底経口摂取は不可能なので、肺炎がコントロールできたら胃瘻増設を考えていますとお話していた。

 看護師さんが懸命に喀痰吸引していたが、気管切開をしないと、十分には吸引しがたい状態だった。今日は急に呼吸が弱くなり、心肺停止に陥った。心肺蘇生を開始したが、結局反応せずに死亡確認となった。

 

 基幹病院呼吸器内科から88歳男性が当院に転院していた。誤嚥性肺炎で入院して、軽快したもののすぐに自宅退院はできないということでの転院だった。割に安定して過ごしていたが、昨日から発熱して誤嚥性肺炎が再発していた。呼吸が浅く、酸素飽和度は良かったが、今日はさらに浅い呼吸となり、酸素飽和度も低下していた。

 胸部X線で見る限り、それほど重症の誤嚥性肺炎ではないが、基礎疾患があり、余力がないのだろう。前医に戻すのもためらわれるし、後はそちら(当院)でできる範囲で診てくださいと言われると思う。家族と相談すると、苦しまないようにだけお願いしますということだった。

 

 40数名の入院患者さんを診ている暇がないので、看護師さんが足りない薬・書類・ほしい指示などを一覧票にして見せてくれた。それにしたがって、短時間で何とか最低限の指示は出せた。同僚の内科の先生は午前中内科再来・午後救急当番で、夕方に新入院を入れていた。病棟の看護師さんが、先生が病棟に上がってくるのを待ち構えている。

 

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