なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

通常の両側肺炎

2020年12月07日 | Weblog

 先週の土曜日は日直だった。肺炎の高齢男性2名と食欲不振の高齢女性の計3名が入院した。

 そのうちの一人、80歳男性は40℃の高熱で救急搬入された。高血圧症で内科クリニックに通院している。自宅内では這って移動しているそうだ。脳血管障害ではなく、事故に会ってから受診もせず、そのまま歩行しなくなったという変わった経緯だった。両下肢を見る限り骨折したようでもない。

 院内の取り決めとして、新型コロナウイルスの抗原検査とインフルエンザ迅速試験を行って、陰性確認してから通常の検査を行うことになっている。(その前に接触歴の確認をしているが、高齢者ではまずない)抗原検査は陰性確認には使用できないので、画像検査や血液検査でコロナらしさがあれば、個室隔離・PCR検査の手配となる。

 両側肺に浸潤影を認めた。比較的淡い陰影ではあったが、経気道散布のようだ。白血球10200、CRP2.0とまだ炎症反応上昇は軽度だった。

 ここで通常の肺炎として治療を行うことになるが、肺炎は個室で治療開始としている。あとは通常の抗菌薬への反応だが、入院後にスルバシリン(ABPV/SBT)を開始して、翌日には解熱していた。

 搬入時酸素吸入5L/分だったが、しだいに流量が下がって、今日は酸素吸入なしの室内気で飽和度がほぼ正常だった。内服薬と水分少量にしていたが、嚥下に明らかな問題はなく、昼から食事を開始した。

 

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