先週の木曜日に入院した新型コロナウイルス感染症の83歳女性の経過。
両側肺野にすりガラス陰影が散在していた。発熱があり、酸素飽和度が92~93%(室内気)で酸素吸入1L/分を開始していた。デキサメサゾン6mg/日の投与(点滴静注)を開始した。(セフトリアキソン1g点滴静注併用)
ステロイド投与で翌日には解熱した。酸素飽和度の悪化はなく、炎症反応も軽快してきた。
入院1週間目の今週水曜日に胸部CTを再検査した。感染病棟の入り口から降ろして、放射線科まで誘導(今回は車いすで移動)して、普段使用していない古い方のCTで撮影している。手間がかかるが、再検はこれで2回目なのでスタッフも慣れた。(CT室を数時間空けるので、半日コロナ専用となる)両側肺野のすりガラス陰影は軽減していた。
入院時は白血球8100・CRP12.1と、CRPの上昇が目立った。当院としては新型コロナのCRP最高値になる。デキサメサゾン投与3日後に白血球5400・CRP2.0となり、本日は白血球7100・CRP0.5と改善した。
順調に改善してきた。デキサメサゾンの効果なのか、自然経過なのかということになるが、これは効果があったと判断していいのだろう。