昨日の午後に、慢性閉塞性肺疾患(COPD)で在宅酸素療法を受けている86歳男性が救急搬入された。内科の若い先生(女性医師)が救急当番の外科医から連絡をうけて対応していた。
家族によると会話の内容がおかしくなったということだった。自分の症状について問うと、その時はそれなりに返答はできた。難聴なので声が大きい。
白血球8600・CRP1.5と炎症反応は軽度で、胸部X線・CTで明らかな肺炎像はなかった。血液ガスでPaO2 79.0・PaCO2 70.0・pH 7.306だった。CO2ナルコーシスに向かって進行している状態だろうか。
酸素吸入は1.5L/分の指示になっているそうだ。もっと下げて、酸素飽和度ぎりぎり(80%台後半を許容)でやってみるのはあるかもしれない。しかし正しくは、短期間NPPVを使用して、ステロイド・抗菌薬投与で経過をみるのだろう。
現在、今年度末までの病床削減に向けて、急性期病床を1病棟やめる手配をしていた(入院中の患者さんは全部他病棟へ移動予定)。NPPV使用の患者さんを新規で入れるのは難しかった。
地域の基幹病院呼吸器内科に相談してもらったが、なんとか受け入れていただいた。電話で向こうのいつもの先生(一番上の先生)の声だった。ありがとうございます。
急性期を脱したら、通常は引き取らせてもらうが、今月は得意の「高次病院からの下請け」も制限している。どうなるかわからないが、何とか病棟と交渉してここは引き取りたい。