スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日刊スポーツ賞黒潮盃&問いの本質

2013-08-17 18:53:58 | 地方競馬
 笠松,兵庫,高知から1頭ずつが遠征してきた14日の第47回黒潮盃。残念ながら笠松のエイシンルンディーはゲート入り後に暴れて負傷したため競走除外。事前にベルフェスタの風邪による出走取消もあったので14頭。
 リアライズリンクスの逃げは予想通りだったのですが,思いのほか先頭に立つまでに力を要しました。トーセンギネスオーが2番手でがっちりとマーク。ブラックワードが3番手。その後ろは並走で,オグリタイム,トラバージョ,ハブアストロール。最初の800mは50秒4のミドルペース。
 テンの無理が祟ったためでしょう,リアライズリンクスは直線の入口までは先頭をキープできましたがもはや一杯。トーセンギネスオーはそれよりは手応えがよさそうに見えたのですが,伸びはなく,その外に出たオグリタイムが交わしました。しかしさらにその外に出したトラバージョは絶好の手応えで,その見た目通りに先頭に出ると,楽々と抜け出していき4馬身の差をつける完勝。オグリタイムが2着。後方から大外を鋭く伸びたキタサンオーゴンが半馬身差まで迫っての3着。
 優勝したトラバージョは大井でデビュー。新馬を勝ったのですがその後は尻すぼみ。管理していた調教師の逝去もあり,5月に船橋に転厩すると連勝。前走は大レースに挑戦しまずまずの結果。南関東重賞はこれが初挑戦で初制覇となりました。2着,3着,4着の3頭は,このメンバーでは実績上位。そうした馬たちに楽々と大きな差をつけましたから,トップクラスに近いだけの力があるとみてよいのではないでしょうか。母の従弟に2007年のスプリングステークスを勝ったフライングアップルと昨年のシリウスステークスを勝っている現役のナイスミーチューの兄弟。Trabajoはスペイン語で仕事。
 騎乗した船橋の石崎駿騎手は3月の京浜盃以来の南関東重賞制覇。黒潮盃は初勝利。管理している船橋の佐藤賢二調教師第42回以来5年ぶりとなる黒潮盃2勝目。

 これにより,問われていることがどのようなことであるのかということが,より明らかになったといえます。すなわち,ある個物res singularisが部分的原因となって,そのres singularisの中に何かが生じる場合,いい換えればres singularisに何らかの変化が生じる場合,それをそのままそのres singularisが限定されていると理解してよいのかどうかということが,この問いの本質的部分を構成しているのです。
 ただ,現実的にいうならば,この問いというのは,現状の考察にとっては,必ずしも解答を要求されるような問いではありません。なぜなら,もしもそうした変化のうち,だれしもがそれはres singularisが限定されているということだと納得することができるようなものを発見できたならば,それで事足りているからです。そこで実際の考察はそちらの方面から進めていくことにします。なので問い自体に対する解答については,僕自身の解釈のみを簡潔に示しておきましょう。
 僕は,上述のような変化がres singularisの中に生じるならば,それはそのres singularisが限定されているということなのだと解します。あるres singularisが部分的原因となって何事かが生じるということは,第三部定義二により,そのres singularisの受動と『エチカ』ではいわれます。したがって僕がここで主張しているのは,res singularisの受動によってそのres singularisに変化が生じた場合,そのすべてをそのres singularisの限定,そのres singularisが限定を受けているということだと解するということです。
 すでに示しましたように,この変化のうちには,そのres singularisの活動能力を増大させるような変化というのも含まれます。いい換えればそのres singularisにとってよいといわれなければならない変化も含まれます。僕はそれも限定とみなすわけですが,この点については反論があり得るだろうと想定します。
コメント
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