互いに1勝1敗で迎えたマイナビ女子オープン決勝五番勝負第三局。
先手,甲斐智美女流二段の四間飛車に対して後手の矢内理絵子女流名人は急戦策。左美濃は第一局で指していますし,同じ形になるよりはという判断だったと思いますが,見ている側からしましても,違った戦型を選んでもらえるのはありがたいことです。実戦は第1図のように進展。

ここでは▲5七銀と引くのもありますが,実戦のように▲6五同銀と取るのも定跡のひとつ。したがってこの手自体は問題なかったのですが,この将棋は結果的にこの銀が取られるだけの働きがない,先手にとって負担となる駒になってしまいました。よってどこかで▲7四銀のように出る手が必要だったのではないかと思います。実戦は先手が一気の攻め合いを目指して第2図へ。

ここで△6六角と詰めろに出たのが,打った角を働かせると同時に後手玉の懐も広げるいわゆる味のいい手。この手を境に後手が優位に立ったような気がします。したがって先述の▲7四銀は,少なくともこの以前に指されていなければならなかったと思います。以下,第3図へ。

この△6五龍で問題の銀が取られ,先手は大きな駒損に。さらに△6三龍と取られてはゲームセットなので▲5三金は仕方がありませんが△2四桂が決め手。△3六桂を防いで▲4七金も仕方ないでしょうが,先手玉の左側が大きな壁になったところで△1五歩が厳しく,はっきりと大勢が決しました。以下,後手が問題なく押し切って矢内名人が2勝目。初代女王の座に王手をかけました。
この将棋は途中から一方的になってしまいました。状況的に甲斐二段が苦しくなってしまった感は否めませんが,巻き返しはあるでしょうか。第四局は5月14日に指されます。
明日からは平塚記念が開催されます。かなりの顔ぶれですが中心が北日本になるのは間違いのないところでしょう。
このアキレスの運動の分析は,もちろんアキレスだけに特有のものではありません。第二部自然学①公理二が示していることによれば,相対的にみるならば,どんな物体であっても,それより緩やかな物体というものを想定することが可能で,その場合にはその物体はより速やかに運動しているということになるからです。したがってこの分析の結果は,あらゆる物体に妥当するということになるわけです。
そこで物体が,S地点にあり,次にR地点にあり,その次にはP地点にあるとすれば,僕はそれが連続的なものであると考えることはできないと思うのです。これはちょうど,3枚の写真を続けざまに見ることによって,その物体が運動しているように見えるということに等しいと思うからです。いい換えれば,この分析の結果として帰結している事柄は,一般的に物体の運動というものは,たとえばぱらぱら漫画とかテレビのコマ送りのようなものであるということだと思います。しかし僕には運動というものがそういうものとは思えません。というのは,実際にはぱらぱら漫画とかコマ送りというのは,隙間をうんと狭くして立て続けに見るならば,確かに物体が運動しているようには見えるでしょうが,しかしそれは実は非連続的なものであって,運動というのはもっと連続的なものでなければならないように思えるからです。というよりも,実際に僕たちが運動しているときのことを考えれば,それはコマ送りとかぱらぱら漫画には還元することができないような連続性を有していないでしょうか。数列の稠密性を排除した場合,結果としてこの運動の連続性が排除されてしまうように僕は思うのです。
先手,甲斐智美女流二段の四間飛車に対して後手の矢内理絵子女流名人は急戦策。左美濃は第一局で指していますし,同じ形になるよりはという判断だったと思いますが,見ている側からしましても,違った戦型を選んでもらえるのはありがたいことです。実戦は第1図のように進展。

ここでは▲5七銀と引くのもありますが,実戦のように▲6五同銀と取るのも定跡のひとつ。したがってこの手自体は問題なかったのですが,この将棋は結果的にこの銀が取られるだけの働きがない,先手にとって負担となる駒になってしまいました。よってどこかで▲7四銀のように出る手が必要だったのではないかと思います。実戦は先手が一気の攻め合いを目指して第2図へ。

ここで△6六角と詰めろに出たのが,打った角を働かせると同時に後手玉の懐も広げるいわゆる味のいい手。この手を境に後手が優位に立ったような気がします。したがって先述の▲7四銀は,少なくともこの以前に指されていなければならなかったと思います。以下,第3図へ。

この△6五龍で問題の銀が取られ,先手は大きな駒損に。さらに△6三龍と取られてはゲームセットなので▲5三金は仕方がありませんが△2四桂が決め手。△3六桂を防いで▲4七金も仕方ないでしょうが,先手玉の左側が大きな壁になったところで△1五歩が厳しく,はっきりと大勢が決しました。以下,後手が問題なく押し切って矢内名人が2勝目。初代女王の座に王手をかけました。
この将棋は途中から一方的になってしまいました。状況的に甲斐二段が苦しくなってしまった感は否めませんが,巻き返しはあるでしょうか。第四局は5月14日に指されます。
明日からは平塚記念が開催されます。かなりの顔ぶれですが中心が北日本になるのは間違いのないところでしょう。
このアキレスの運動の分析は,もちろんアキレスだけに特有のものではありません。第二部自然学①公理二が示していることによれば,相対的にみるならば,どんな物体であっても,それより緩やかな物体というものを想定することが可能で,その場合にはその物体はより速やかに運動しているということになるからです。したがってこの分析の結果は,あらゆる物体に妥当するということになるわけです。
そこで物体が,S地点にあり,次にR地点にあり,その次にはP地点にあるとすれば,僕はそれが連続的なものであると考えることはできないと思うのです。これはちょうど,3枚の写真を続けざまに見ることによって,その物体が運動しているように見えるということに等しいと思うからです。いい換えれば,この分析の結果として帰結している事柄は,一般的に物体の運動というものは,たとえばぱらぱら漫画とかテレビのコマ送りのようなものであるということだと思います。しかし僕には運動というものがそういうものとは思えません。というのは,実際にはぱらぱら漫画とかコマ送りというのは,隙間をうんと狭くして立て続けに見るならば,確かに物体が運動しているようには見えるでしょうが,しかしそれは実は非連続的なものであって,運動というのはもっと連続的なものでなければならないように思えるからです。というよりも,実際に僕たちが運動しているときのことを考えれば,それはコマ送りとかぱらぱら漫画には還元することができないような連続性を有していないでしょうか。数列の稠密性を排除した場合,結果としてこの運動の連続性が排除されてしまうように僕は思うのです。