スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

さきたま杯&論理過程

2006-05-31 20:08:53 | 地方競馬
 5月とは思えないような暑さの中で行われた第10回さきたま杯
 好発からインコースに控えたアグネスジェダイが,短い直線を内からよく伸びてきわどく1着。2着には1番人気に推された(僕には意外でした)ドンクールが外から,4コーナーでは一旦先頭に立ったストロングブラッドはゴール前で甘くなり(この馬にはよくあるパターン)わずかに遅れての3着でした。
 アグネスジェダイは今日は10キロ馬体が絞れていたのが第一の勝因。この馬,ドバイでもそこそこの競馬をしていたように,暖かい時期の方がよく,冬場は苦手なタイプなのでしょう。もちろん武豊騎手の好騎乗も大きな要素でした。ドンクールがこんなにやれるとは思っていませんでした。僕が思っていたより力をつけているのでしょう。ストロングブラッドはちょっとだらしない感もありましたが,2頭より1キロ重い斤量であったことを考えれば,復帰戦としてはまずまずなのかもしれません。

 明日から大津びわこ競輪場で高松宮記念杯。明日は初日恒例の青龍賞と白虎賞です。2レースなので簡単に。青龍賞の方は北日本の結束が固いとみて,伏見選手◎,岡部選手○,有坂選手▲,山崎選手△で,白虎賞の方は近畿がうまく駆けると考え,市田選手◎,澤田選手○,小倉選手▲,加藤選手△と予想しておきます。なお決勝は4日なのですが,この日は競馬の安田記念があり,その後もいろいろあるので,記事にするのは早くても8日になります。

 すべてのものが精神を有するという結論が,平行論の論理的帰結であるなら,それを否定するためには,平行論の論理過程に不備があると考えなければなりません。しかし,第二部定理七第一部公理四から帰結しますし,第二部定理六に関しても,煩雑なので詳述しませんが,第一部定義六(正確を期すなら第一部定義四も),第一部公理五,第一部公理四があれば証明が可能だと僕は考えます。
                                        
 したがって,『エチカ』に訴えて考える限りでは,すべてのものが精神を有するという結論は,覆せないと僕は考えます。つまり,たとえばカーリーのような解釈は,『エチカ』においては許されないと僕には思えるのです。
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丸藤正道&平行論

2006-05-30 20:10:42 | NOAH
 G+のノアdiコロッセオは今週,来週とGHCジュニアの歴史。今週分は昨日の放送だったので見たのですが,第3代のチャンピオンの丸藤正道(なおみち)選手。
 以前に三沢選手についても似たようなことを書いたと思いますが,当時は今より小さいですね。そういえば丸藤選手はバックボーンがアマレスという点も三沢選手と共通しています。そして膝の怪我によってタイトルを失ってしまったのですが,三沢選手にもタイガーマスク時代と素顔になってからの2度、ともにまだ全日本プロレス時代に膝の怪我がありました。どちらかといえば天才タイプとみなされる点も同じですし,三沢選手が徐々に身体を大きくしていくことによって,いまやトップ選手となった道を,丸藤選手が継承していくのかもしれません。

 明日は浦和競馬場でさきたま杯が行われます。あまり順当に収まるレースでないので難しい。能力ではストロングブラッド△ですが,ほぼ1年ぶりの上に59キロはきつそう。となると一応アグネスジェダイ◎ですが,これもあまりあてになる馬ではありません。かきつばた記念で好走したロッキーアピール○とコアレスタイム▲の出番もありそうです。あと浦和が大の得意のブルーローレンス△も怖いです。

 物体corpusは観念ideaあるいは思惟の属性Cogitationis attributumがなくてもあることができ,逆に観念は物体あるいは延長の属性Extensionis attributumがなくても考えるconcipereことができる。つまり,物体は物体だけから生じ,観念から生じることはなく,ある観念は別の観念から生じるのであって,物体から生じるのではない。しかし物体の原因causaと結果effectusの連結connexioと秩序ordoと観念の原因と結果の連結と秩序は同一である。
 これはスピノザの哲学の大きな特徴のひとつで,一般的に平行論(並行論)と称されます。そしてこの平行論から,ある物体とその物体は同一の個体で,合一していて,よってすべての物体あるいは事物は精神mensを有するということが出てくるわけです。すなわち,すべてのものが精神を有するという結論は,スピノザにとって,あるいは『エチカ』を理解しようとする者にとって,平行論からの必然的な帰結であると考えなければならないのです。
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女流王将戦&第二部定理七

2006-05-29 23:15:45 | 将棋
 今日は女流王将戦の第三局が指されました。ネット中継がないので棋譜はおろか戦型も不明(おそらく明日の日刊スポーツに掲載されると思います)ですが,中井広恵女流六段が千葉涼子女流王将に勝って,対戦成績を2勝1敗とし,タイトル奪取にあと1勝としたようです。このふたりの対戦は昨年と同一カード。昨年は逆の立場で,中井さんに千葉さんが挑戦,3連勝で見事に初のタイトルを獲得したのです。つまり中井さんにとっては雪辱戦にあたります。この第三局を後手番で勝ったのは大きいと思われます。

 続いて定理七です。「観念の秩序および連結は物の秩序および連結と同一である」。そこで定理六と定理七とを合わせれば,次のことが明らかになります。物体は観念あるいは思惟の属性がなくてもあることができる。一方,観念は物体あるいは延長の属性がなくても考えられる。にも関わらず,物体の原因と結果の秩序と連結と観念の原因と結果の秩序と連結は同一である。AとAの観念が同一の個体で,合一しているということは,ここから導き出されているのです。
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ダービー&第二部定理六

2006-05-28 20:50:48 | 中央競馬
 ダービーはアドマイヤメインがスローペースで逃げるという,僕が予期していた(もう少し速いペースで逃げると思っていました)のとは異なる展開に。好位のインコースにつけたメイショウサムソンが3コーナー過ぎから徐々に進出,直線では粘るアドマイヤメインとのマッチレースのような格好になりましたが,楽に競り落として皐月賞に続く2冠達成となりました。2着にはアドマイヤメインが粘り,皐月賞2着のドリームパスポートが3着に食い込んでいます。
 馬場状態にレース展開という要因が加わり,後方に位置した馬たちには出る幕がなくなってしまった感じです。メイショウサムソンを管理する瀬戸口勉調教師はネオユニヴァース以来のダービー制覇ですが,そのときも皐月賞から連勝。きさらぎ賞,スプリングステークス,皐月賞,ダービーというローテーションまで同じです。しかもネオユニヴァースがダービーを勝ったときの2着はゼンノロブロイ。これは青葉賞の優勝馬(今年はアドマイヤメイン)ですから,今年の結果はこの年の結果によく似ているといえるでしょう。

 ここで第二部定理六をみておきます。
 「おのおのの属性の様態は,それが様態となっている属性のもとで神が考察される限りにおいてのみ神を原因とし,神がある他の属性のもとで考察される限りにおいてはそうでない」。
 これについてもここでは必要ではないので,証明については省略します。この定理の意味は,神がなければ何もあることも考えられることもできないので(第一部定理一五),すべてのものは神を原因とするのですが,延長の様態の原因は延長の属性(のもとで考えられる限りでの神)であり,思惟の様態の原因は思惟の属性(同)であるということです。つまり,思惟の属性から物体が生じることはなく,逆に延長の属性から観念が生じるということもないのです。したがって,物体が存在するために思惟の属性は不要ですし,観念が存在するためには延長の属性は不要であるということになります。これは,同一個体を生じさせるひとつの原理となっています。
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テイエムドラゴン&機能

2006-05-27 23:03:40 | 血統
 中山グランドジャンプでは惜しくも2着だったテイエムドラゴン。この馬は平地では9戦して1勝もできなかったのですが,障害入りするや未勝利,京都ハイジャンプGⅡ,中山大障害GⅠと3連勝。年明けの春麗ジャンプステークスはレース中に鼻血を出すアクシデントで4着に負けましたが,その後阪神スプリングジャンプGⅡを制して,中山グランドジャンプを走ったのでした。で,この馬,皐月賞を制したメイショウサムソンと同様に,母系を辿るとフロリースカップ(3-l)に遡ります。メイショウサムソンと同様に第四フロリースカップの系統ですが,こちらはシラオキ経由。フロリースカップの系統では,最も繁栄しているのがこのシラオキを経由する系統です。テイエムドラゴンは,おそらくレース中のことと思われますが,軽度の骨折があったようで,現在は休養中です。障害では近年屈指の名馬なので,使えるレースは限られますが,回復が待たれるところです。
 明日は東京優駿(日本ダービー)です。魅力を感じる馬は3頭。まずアドマイヤメイン◎。武豊騎手が乗らずに同じ馬主のアドマイヤムーン△に乗るのは不安ですが,どう考えてもこちらの方が強いように思えます。そしてフサイチジャンク○。皐月賞が初めての強敵相手の競馬で,そこで3着なら上積みが大きそうです。そしてトーホウアラン▲。雨はかなり不安ですが,2月のセントポーリア賞の勝ち方が見事で,距離が伸びるのもよさそうです。もちろんメイショウサムソン△も侮れないでしょう。最後にジャリスコライト△もあげておきます。

 スピノザによる精神の規定から注意しなければならないことは,スピノザが精神をけっしてその機能の側面からは規定していないということです。僕たちは精神というと,ある思惟作用,すなわち,認識とか意志とか感情の(厳密にいうと,エチカでは感情はある精神作用と同時にある身体作用も同時に意味しますが)主体となるものと考えます。これが精神をある機能の側面から考えるということで,確かにそのように精神を考える限りでは,すべてのものが精神を有するということ,つまり,たとえば三角形が精神を有するというのはナンセンスであるということになるでしょう。しかし,スピノザはそんなことをいいたいのではありません。三角形が精神を有するとは,ある三角形が自然のうちに現実的に存在するならば,その三角形の十全な観念が神のうちにあり,その観念は存在している三角形と同一個体であり,合一しているということにすぎないのです。
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シャダイアイバー&精神

2006-05-26 22:33:32 | 名馬
 オークスに関する記事で,勝ったカワカミプリンセスは今年の2月にようやくデビューにこぎつけた馬であり,こうした馬がオークスを勝つのは異例ではないかと書きました。実はオークスというレースは創設当初は秋に行われていたので,その当時の勝ち馬と,今のように春に開催されるようになってからの勝ち馬を比較するのはあまり意味をなしませんが,僕が鋭意調査(かなざわいっせいさんふうに)したところ,シャダイアイバーという馬は,なんと3月7日にデビューして,5月23日のオークスに勝っていたということが分かりました。1982年のことなので,さすがに僕の競馬キャリア以前です。実は1頭発見したことに満足して調査を打ち切ってしまったのですが,探せばほかにいるかもしれません。ただし,シャダイアイバー以後はカワカミプリンセスまでいませんから,珍しい例であることは間違いないです。

 今日もまた物体に絞って考えます。実在するすべての「物体」は,延長の様態として実在するとともに思惟の様態としても実在します。そして延長の様態としての「物体」と思惟の様態としての「物体」(つまり,延長の様態である物体の観念のことです)は同一の個体であって,合一しているのです。僕が思うに,この合一している「物体」について,それを思惟の様態という側面からみたとき,スピノザはそれをその「物体」の精神といっているのだと思います。いい換えれば,物体がその観念と合一しているという事態を思惟の属性の観点からいい表すと,それは「物体」の精神ということになるのだろうと思うのです。よって精神をそのように考える限りでは,すべてのものが精神を有するといったとしても,それはすべてのものに十全な観念があるということを,ある観点からいっているにすぎないこととなり,そうも不条理なことをスピノザが表明しているとは僕は考えないのです。
 *物体は本来は延長の個物という意味ですから(第二部定義一),物体の精神などという表現はエチカではあり得ません。ただここでは分かりやすくするために,あえてそのおかしな表現を用いました。「物体」と括弧で括ったのはそういう理由です。
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Hな響き&思惟の様態

2006-05-25 22:24:32 | Weblog
 もうずいぶん前になりますが,ブログを始めたことを何人かの友人たちに知らせました。そのうちひとりの返信にちょっと変わった内容のものがありました。彼はスピノザを知らなかったのですが,彼には「スピノザ」ということばが卑猥に響くようで,何だかHなことばみたいなのだそうです。僕はそんなふうに感じたことはなかったし,こんなふうにいわれたことも初めてでした。人の感覚というのはなかなか不思議で理解しがたいものです。でも,実は僕にもひとつ,彼にとっての「スピノザ」があります。神奈川に真鶴という町があるのですが,この「まなづる」という響きが僕にはどうにも猥褻に感じられるのです。そういえば昔,カキノマナズルという名前の馬がいました。「マナズル」+「カキノ」というのは,僕にはなおさら卑猥に感じられました。

 すべての形相的事物にその観念があって,その両者は同一の個体であり合一しているということから,次のことが結論として得られます。すなわち,どんなものでも,それが実在するとなると,思惟の属性以外の何らかの属性(その事物が形相的に実在するときの属性。物体の場合は延長の属性)の様態として存在すると同時に,思惟の様態(その観念)としても実在するのです。すなわち,自然のうちには,思惟の様態として実在しないものは何もなく,しかし,思惟の様態として単独に実在するものも何もないのです。まあ,我々人間が知覚し得るのは思惟の様態を除外すれば物体だけですから(第二部公理五),分かりやすくするために物体だけで考えますが,人間も馬も蜘蛛も雑草も石鹸も三角形も,延長の様態(物体)であると同時に,実は思惟の様態でもあるのです。
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東京プリンセス賞&第二部定理三

2006-05-24 21:57:20 | 地方競馬
 生憎の天候の下でのレースとなった東京プリンセス賞は,後方5番手から向正面ではすでに追い通しとなっていた1番人気のチャームアスリープがそれでもゴール前までしぶとく伸び,クビ差で優勝,桜花賞に続いての重賞連覇となりました。
 羽田盃と同様に内田博幸騎手から有力馬を乗り替った今野忠成騎手が,今回はチャンスを生かしました。一般に地方競馬では今晩のように激しい雨になると,レースのペースが速くなる(今日もハイペースでした)わりに,最後はどの馬も同じような脚色になりがちなため,ある程度先行している馬が有利になるので,着差以上の強さと判断してよさそうです。
 終始4~5番手のインを回り,直線も最内から一旦は抜け出したヨシノアルテミスが2着,ほぼ同じ位置にいて外(勝ち馬よりは内)を回ったクリムゾンルージュが3着でした。

 第二部定理三に注目します。
 「神のうちには必然的に神の本質の,ならびに神の本質から必然的に生起するあらゆるものの,観念が存する」。
 ここのテーマと無関係なので証明は省きます。重要なのは,この定理の意味からして,ある事物が形相的に実在するなら,その事物の観念も存在するということだけです。
 ところで,一般に事物Aが形相的に存在するなら,その事物AとAの観念は同一の個体であるということでした。したがって,どんな形相的事物(個物を念頭においてください)にも,その同一個体が思惟の様態(観念)として存在するということになります。そして形相的事物AとAの観念が同一の個体であるということが,合一ということの意味なのですから,すべての形相的事物に,それと合一している思惟の様態(観念)があるということになるのです。
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宇都宮記念&合一

2006-05-23 21:40:40 | 競輪
 宇都宮記念は予想に反して佐々木選手の先行。後方がもつれるという展開で番手の三宅達也選手に絶好だったのですが,三宅選手の後ろを選択していた秋田の有坂直樹選手が直線で三宅選手の外を伸びて優勝。三宅選手が2着で3着には地元の坂本英一選手が食い込んでいます。
 有坂選手は今年はGⅠで2戦とも入着するなど絶好調。記念も2月の静岡記念に続いて今年2勝目です。

 明日は大井東京プリンセス賞があります。一応は桜花賞馬のチャームアスリープ◎に期待しますが,また内田博幸騎手が乗らない上に,桜花賞馬はこのレースで苦戦の傾向にあるので不安もあります。その内田騎手のグリーンベイ○が相手。1・2着馬が羽田盃で1・3着になったクラウンカップで,離されたとはいえ5着のカネショウメロディ▲も,この相手なら通用しそうです。あと桜花賞で5着のヒカリワーネリー△と4着のカミノヤマレンジャ△も。

 第二部定理一三系を受け,テーマとなっている備考の冒頭でスピノザは「これによって我々は,人間精神が身体と合一していることを知るのみならず,精神と身体の合一をいかに解すべきであるかをも知る」といっています。つまりスピノザは,ある人間の精神と,その人間の身体が同一の個体であるということをもって,人間の精神と人間の身体は合一していると理解するのです。
 ところで,人間の精神とは,人間の身体の観念のことですから,これは,人間の身体の観念が人間の身体と合一しているという意味になります。したがってこれを一般的に理解すれば,形相的事物Aと,Aの観念は合一しているということになるでしょう。
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女流王将戦&同一個体

2006-05-22 22:13:32 | 将棋
 昨日指された女流王将戦の第二局は,挑戦者の中井広恵女流六段が千葉涼子女流王将に勝って,対戦成績を1勝1敗の五分に戻しました。
 前局と同様に棋譜が不明ですが,先手の中井六段が矢倉模様に構えたところを千葉王将が5筋から仕掛け,それに反撃して攻め勝ったようです。第三局は29日に指されます。

 明日は宇都宮記念の決勝です。中川選手の先行が予想されるので小野俊之選手◎が中心。後ろの加藤慎平選手○と直線勝負でしょうか。佐々木則幸選手▲があっさり捲りきることもあるでしょう。1・2着はこの3人で考えてみたいです。3着には神山雄一郎選手△と有坂直樹選手△を加えます。

 形相的事物と客観的事物(その観念)の原因と結果の秩序と連結は同一です。つまり,Aが形相的に実在するなら,このAとAの観念の原因と結果の秩序と連結は同一であるわけです。
 そこでこのことを示すために,AとAの観念は同一の個体であるということにします。そしてすでに証明したように,ある人間の精神はその人間の身体の観念ですので,人間の身体と人間の精神は同一個体であるということになります。
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オークス&第二部定理一三系

2006-05-21 21:10:35 | 中央競馬
 第67回オークスはヤマニンファビュルが後続を引き離しての逃げ。実質的には2番手のアサヒライジングが逃げていたようなもので4コーナー過ぎに先頭へ。これを先行集団の中にいたカワカミプリンセスが捕えて優勝。その外を伸びたフサイチパンドラが2着で粘ったアサヒライジングが3着でした。
 僕が期待したニシノフジムスメは5着で,アドマイヤキッスは4着,キストゥヘヴンは6着。コイウタは残念ながら競走中止でしたが,跛行ということなので大事には至らなかったようです。
 ところで,カワカミプリンセスのようなタイプの馬がオークスを勝つのは異例です。まず,無敗でのオークス制覇が49年ぶりということなので,これは僕が産まれてから初めて。次にこの馬はここがキャリア4戦目でしたが,こんなに少ないキャリアで勝った馬も僕の記憶にありません。しかもこの馬は日本(北半球)産まれのサラブレッドとしてはかなり遅い6月産まれで,そのためか今年の2月にデビューしたばかり。こういうケースも初めてか,あるいはそうではないとしてもかなり珍しいと思います。

 今度は第二部定理一三系です。
 「この帰結として,人間は精神と身体とから成り(hominem Mente, et Corpore constare)そして人間身体は我々がそれを感ずるとおりに存在する(Corpus humanum, prout ipsum Sentimus, existere),ということになる」。
 この系には証明がありません。エチカにはそういう系がいくつかありますが,それはスピノザが定理そのものを置き換えたにすぎないと考えているためでしょう。そしてここでのテーマとの関連では,この系については,人間が精神と身体からなるというのは,人間は思惟の様態であると同時に延長の様態であるという意味であるということ,つまり,人間は,思惟の様態として考えれば精神であって,延長の様態として考えれば物体であり,しかしそれは,同じ人間の異なった側面であるという理解が重要になります。
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名人戦&定理一三証明

2006-05-20 22:54:57 | 将棋
 一昨日と昨日に指された将棋の名人戦第四局は,後手の谷川九段の四間飛車・藤井システムに先手の森内名人が▲5七銀右型の(7九の銀は動いていませんが)急戦。戦型としては先後が逆ですが,朝日オープン第四局と同じになりました。谷川九段の△8四角から前例のない将棋になって,そこで封じ手。封じ手直後の両者の時間の使い方からみて,後手が好調に攻めているのかと思っていたのですが,結局はここから10手強の折衝の末,先手が断然優勢となり,そのままはっきりとした終盤のないまま後手の投了となりました。この結果,森内名人が3勝1敗で名人防衛に王手を掛けました。昨年は同じ3勝1敗から羽生三冠(現在)に連敗したのですが,今年も谷川九段の巻き返しがあるのでしょうか。第五局は来月の1・2日です。
 明日は優駿牝馬(オークス)です。混戦ですが前走が強かったニシノフジムスメ◎に期待してみます。安定性ではアドマイヤキッス○とコイウタ▲。能力ではキストゥヘヴンが一番だと思いますが,レースに乗ってきた騎手たちのコメントから察すると,距離が長そうなので狙いを下げてみました。無敗のカワカミプリンセス△,逃げるアサヒライジング△まで。

 第二部公理四を神と関連させて考えれば,ある人間の身体が刺激される観念が神のうちにある場合には,その刺激の観念は,必ず何らかの仕方でその人間の精神(その人間の身体の観念)と関係していなければならないことになります。もしこの観念がその人間の精神と関係していなければ,人間が自分の身体の刺激を認識することができないという意味になるからです。つまり,神がある人間の精神と関係付けられない限り,この観念は神のうちにあることができません。一方,ある人間の身体の刺激そのものは,その人間身体が現実的に存在する限りで存在できるわけです。存在しないものがある刺激を受けるというのは不条理ですからこれは当然でしょう。よって,人間の身体とその身体の刺激は,それらの観念と同一の秩序のうちにあるわけです。だから定理七とその備考からして,人間の精神を構成する観念の対象は,自分の身体であるということになるのです。
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プロレスキャリア&第二部定理一三

2006-05-19 23:11:13 | NOAH
 昨日の続きで今日はプロレスの話。
 僕がプロレスを見るようになったのは小学校の5年生のとき。新しいクラスにプロレスファンの友人がいて,これが直接的なきっかけになりました。ちょうど初代タイガーマスク(佐山聡)がデビューした直後。僕は彼のデビューは知りませんが,田園コロシアムのスタン・ハンセンとアンドレ・ザ・ジャイアントの試合はテレビでですが見ていますので,このあたりがキャリアの始まりになります。
 当時はプロレスブームといえる時期で,その中心は新日本プロレスでしたが,僕はかなり早い段階で全日本にシフトしています。実際,当時の僕が好きだったのはリック・フレアーやドリー・ファンク・ジュニアでした。子どもにしてはえらく渋いと今では思いますが,今もダグ・ウイリアムスとかちょっと好きだったりして,あんまり好みは変っていないかもしれません。僕はそれ以来ずっとプロレスを見ていますが(とはいえ,今はほぼNOAHだけですけど)これは,比較的早い段階で,全日本のファンになったことが影響しているかもしれません。当時の新日本のファンは,今ではプロレスは見ていないか,見ていても空白の時期がある人が多いようです。

 明日から競輪は宇都宮記念。23日が決勝です。

 第二部定理一三の備考Scholiumがテーマですから,第二部定理一三は把握しておかなければなりません。
 「人間精神を構成する観念(idea, humanam Mentem constitutens)の対象は身体である。あるいは現実に存在するある延長の様態である,そしてそれ以外の何ものでもない」。
 定理Propositioの意味は簡単で,要するに人間の精神mens humanaは人間の(自分の)身体corpusの観念ideaであり,そしてほかのものの観念ではないということです。前回のテーマではこれは無条件に前提していましたが,ここでは一応はこの定理についても証明することにします。ただし,この定理のスピノザの証明Demonstratioには,前のテーマで扱った疑問と同じ種類の問題が発生していますので,ここでは,ここで扱うテーマには問題が発生しないような仕方で,僕自身の方法によって証明することにします。
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競馬キャリア&第二部公理四

2006-05-18 21:10:01 | 中央競馬
 10日に僕は高校時代には競馬に興味があったとコメントしましたが,その補足。
 いつから競馬を始めたのかと尋ねられれば,僕はダイナガリバーがダービーを勝った頃からと答えるようにしています。僕はその直前のダイナコスモスの皐月賞,クシロキングの天皇賞,メジロラモーヌのオークスは,知識としては知っていますし,後に映像も見ましたが,ライブで見た(テレビで,という意味です)記憶はありません。でも,ダイナガリバーのダービーで,2着のグランパズドリームがインから追い込んできたのはよく覚えていて,確かに自宅のテレビで生放送を見ていたのです。だから,この頃から競馬を始めたというのは,かなり正確な答えと思います。高校1年のときですね。
 父は競馬が好きで,毎週のように馬券を買っていたので,その影響が大きかったでしょう。あと,当時,明石家さんまさんのラジオをよく聴いていましたが,そこでよく競馬の話題が出ていましたので,あるいはそれが直接的なきっかけであったかもしれません。

 まず第二部公理四を理解しないといけません。
 「我々はある物体[身体](corpus quoddam)が多様の仕方で刺激されるのを感ずる」。
 なぜこれが公理Axiomaとして成立するのかということについて,疑問を呈することができることを僕は認めますが,それはここでのテーマと無関係ですし,また,いわれている内容は正しいので,それについては扱いません。
 ただ,この公理の意味を理解する上で注意しなければならないのは,ここでいわれているのは,僕たちの身体corpusが多様の仕方で刺激されるafficiという意味ではなく,僕たちの精神mensは,自分の身体が多様な仕方で刺激されることについて,ある何らかの観念ideaを有するという意味であるということです。このように,人間に関していわれていることから,すべてのものが精神を有するということが導かれていくのです。
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女流王将戦&アランの解釈

2006-05-17 22:15:18 | 将棋
 14日に女流王将戦の第一局が指されて,千葉涼子女流王将が挑戦者の中井広恵女流六段を破り,防衛に向けて幸先のいい勝利を飾っています。棋譜がないのでどんな将棋であったのか僕にはまだ分かりませんが,ふたりとも振飛車はまず指しませんので,相居飛車戦であったとは推察され,先手の千葉さんが勝ったということです。第二局は21日ですが,これは優駿牝馬(オークス)の当日ですので,今のところは22日に記事を掲載する予定です。

 アランはスピノザの一文について,それは文字通りにすべてのものが精神を有すると解釈するべきであると考えているようです。ただ,この本はあくまでもエチカの要約ですから,アランが,スピノザはすべてのものが精神を有すると考えていたと解釈したのは間違いないと思われますが,アラン自身がそれについてどう考えていたか,つまり,アランもまたすべてのものが精神を有すると考えていたのか,あるいはアラン自身には別の考えがあったのかは定かではありません。そして僕が知る限り,この部分に関するはっきりとした言及はこれだけです。明日からは,これをエチカに訴えて,どう解釈するのが妥当であるかを考えていくことにします。
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