東久留米の『世界』11月例会の報告
11月10日(水)、7時より、今月の「世界」を読む会の先陣を切って、東久留米の「世界」を読む会がzoomのオンライン開催で行われました。いつもの4名の参加でした。
第一テーマ 栗田禎子「対テロ戦争の時代を超えて」
・湾岸、中東、アフガニスタンの戦争を、アメリカが関わる連続性のあるものとして考えることができた。
・国際法を破ってきたアメリカに、日本は追随するばかりでいいのかな、と疑問に思った。
・米国言いなりをやめよう、という視点は大切だ。
・アメリカはなぜ戦争をしたがるのか疑問だ。軍産複合体に利益があるからだろうが。
・現代はネットで外国人と意見交換ができるので、テロリストとの対話をしてみたい気がした。
・スーダンの動きを希望と感じた。地域の住民の民主化の運動が粘り強くつづけることが、時間はかかっても内側から変える力になるんだ。外側からではダメなんだ。
・中東に関して日本で流されてきた情報はアメリカの戦略に沿ったものばかりだった。
・日本として取るべき態度はあっただろうが、そういう声が強くならなかったことには、日本人が自分の生活にそれなりに満足していることがあるのでは。
・アメリカとの付き合い方について整理して、対応することが必要だ。
・民族自決の考え方を貫けば、変えたいことは変えるだろうということになるのではないか。何年かかろうと。
・他国の民主化や人権について、政治的、軍事的、経済的にどうこうするということはどうなんだろう。
・他所の国では、人権状況がこんなだと伝えることは、より良い社会になるために必要だろう。
・そんなひどい国が続くのはどうしてなんだろう。それを支える人間がいたり、多くが利益を享受しているのでは。そこを考えないといけないのでは。
第二テーマ 酒井隆史「反平等という想念」
・「オメラスから歩み去る人々」という物語は印象的で良かったけれど、その後の論理の展開は難しくてついてゆくのが大変だった。
・「既存の社会を組み替えようとする想像力」〔p.121〕を若い人に持って欲しいと思った。
・ネオリベラリズムが別の世界の可能性、別の世界へ向かう想像力を封じることに成功したという現状認識に納得した。こういう状態の人は多いのだろう。
・「心を乱される」ことは、何かに気づかされる、大切なものだと思った。
・標題の「反平等という想念」とは、何が言いたいのかわかりにくかった。
・〔p.120〕の「最近の研究があきらかにしたように」の最近の研究とは何かを、説いてくれるような本があれば知りたい。
・インディアンが西欧思想に与えた影響の話は初耳だった。
・ケビン・コスナー主演の『ダンス・ウィズ・ウルブス』に強烈なショックを受けたことを思い出した。
第三テーマ 辛淑玉「日本的平等のカラクリ」
・差別を受けた人の声として受け取りたい。
・他人の権利の為に声をあげる人がもっと必要だ。
・ドイツで大学まで無料だということに驚いた。
・外国人技能実習生が、恋愛も禁止というのにはビックリ。動物でも愛の交換は自然にしていることだ。
・先の戦争で与えた被害については、その上に立って生きている私たちが責任をもって対応すべきだ。
・天皇制は、文化として捉えている人もあって、それに対する考えも必要だ。
・文句をつけたい外国人が白人だったら、全く違う対応をする日本人だ。
・かつての植民地差別とは、また違ったヘイトスピーチやネトウヨという問題が出てきている。ドイツなどでのネオナチなども新しい難問だ。
などと、自由に意見が交換されました。zoomの設定で画面の背景をぼかすことが出来たので、安心して股引姿で参加して楽しませてくれた方も。背景をぼかしても、股引はぼけません。
zoomに録画機能があるので、見返して意見を並べることが出来ました。
見返すと勉強になりますよ。
◎ 東久留米の『世界』を読む会、12月例会のお知らせ
●日 時 12月8日(水) 午後7時
●zoomでのオンライン開催
参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
●持ち物 雑誌『世界』12月号
○共通テーマ
・「フィリピン 沈黙しないジャーナリストたち」
工藤律子
・「日本における学術と政治」 岡田正則
・「反憲法政治の転換を」 小沢隆一
・「メルケルとは何者だったのか」 板橋拓己
※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会もあります。
● 連絡先 須山
suyaman50@gmail.com

