練馬の『世界』を読む会・7月例会の報告
練馬の『世界』を読む会・7月例会が、7月18日(木)、午後1時より、光が丘図書館第一会議室で行なわれました。参加は、フルメンバーにあと1人の9名という盛会でした。そのせいか、話が盛り上がり?気がついたら部屋を明け渡す5時で、慌てました。
九〇歳を迎えたHさんの誕生祝いということで、クルミやレモンが仕込まれた特別美味しい(お店で売って欲しい)ケーキとコーヒーで、テーマに入る前に、フリートークが盛り上がり1時間が経過するという状態でした。子どもをどんな風に幸せにという話が、「サカじい」というところに落ち着きました。Nさんは、三〇年来、近所の子どもに声を掛けて、サッカーなどの相手をして、子どもは「サカじい!」と遊びに誘いに来るということです。
■ 今月のテーマは
・溝渕正季「中東を揺るがす「影の戦争」」
・武田砂鉄「「先生=大変」までの20年」
・橋本直子「「難民を受け入れる」ということ」
・森本あんり「ボナエ・リテラエ 第20回(最終回)」
の4本でした。
◎ 第1テーマ・溝渕正季「中東を揺るがす「影の戦争」」
チャットGTPに「「影の戦争」とは国際的な概念・用語なのでしょうか。初めて使われたのはいつどこでしょうか?」と尋ねた結果をコピーして、報告を受けました。項立てて箇条書きに説明する、なかなかの答えでした。このように過去に資料、文献があるような内容の場合、かなり正確な答えが提供されるようです。解決策は、質問に対して、課題を示すところで終わっていました。解決は、AIではなく、私たちに託されているようです。
中東は親日傾向がとても強い(「おしん」が大人気)ということで、平和憲法の日本が果たす役割は大きいのでは。この頃の運動は、労組の旗が見えず、9条の会などの市民団体中心になっているが、「ナメられたら負け」という超抑止論の戦争のるつぼのような中東に届く運動をしなければ、などと話し合いました。
◎ 第2テーマ・武田砂鉄「「先生=大変」までの20年」
人減らし・差別持ち込みの「行政改革」と、次から次へと思いつきや悪意の込められた「教育改革」の両面で苦しめられて、教員のひどい境遇にたどり着いてしまった。文科省、教育委員会の責任は重い。「教員免許更新制」など、専門職への軽視、蔑視が続けられてきた。教師の組合のかつての力量と、現状の衰退を見ると、この現状への変化がよく分かるとの想いです。
◎ 第3テーマ・橋本直子「「難民を受け入れる」ということ」
日本では外国人は白人(として崇拝)、そしてその他のアジア人やアフリカ人は、別扱い。付き合いが少なく恐怖心を抱きがち。これから大きく変わることがらなので、私たちが取り組まなければならない大切な課題になりますね。難民と同時に、技能実習生などでも似たような問題があります。
戦後間もない頃の横須賀近辺では、混血児、貧困など問題がいっぱいでしたが、先生や親たちは、「平等」に対応することを厳しく教えてくれました、との報告も。
◎ 第4テーマ・森本あんり「ボナエ・リテラエ 第20回(最終回)『聖なる天蓋』」
毎回、読ませる面白い連載の最終回。「コスモス」「自然世界」との関係で自分の位置を確認して存在を肯定すること。「存在」を究極的な関心事にすることは、決して「殺さない」という反戦平和思想に通じるものではないか。老齢の参加者には、運命を引き受け、それに乗って進む「自由」を得る。自分の歩みに「これでよい」と思うことができることは大切です。日頃馴染みの薄い、神学者の意見に遊ばせてもらいました。
都知事選後の蓮舫さんの「ナラティブ」が気になっているという声もありました。
◎ 練馬の『世界』を読む会、8月例会 の予定
●日 時 8月29日(木) 午後1時~4時
※ 第三木曜日が定例ですが、今月は第四木曜です。
●場 所 光が丘図書館・第一会議室
●持ち物 雑誌『世界』8月号
○共通テーマ
・「警察腐敗 内部告発者はなぜ逮捕されたのか」青木 理
・「法を平等に適用しなければ、種としての人類が崩壊する」
カリム・カーン
・「戦争をやめ、核兵器禁止条約に参加せよ」 川崎 哲
・「別れは生の延長にある」 磯野真穂×坂野悠己
● 連絡先 須山 suyaman50@gmail.com
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