大学は理数系でした。遊ぶでもなく学ぶでもなく無気力は学生生活でした。そんな中で、2年程グリークラブに属していました。思い返すと、その2年間が、後の人生に大きな影響を与えることになりました。
15人前後の部員で、私はセカンドテナーでした。指揮者は2級上の方で(今ににして思えば)大変な人格者であったと思います。指揮も非常に上等であったのだと思います。入部が2年生の4月で、3ヶ月程後の初夏の合唱祭に参加したのでした。(全く音楽は苦手で、付き合いでした)大変に大きなホールで、ステージの中央で歌い始めると、練習では聞こえていた他の団員の声がほとんど聞こえずパニックに。歌ったのは「柳河風俗詩」から第1曲目の『柳川』、それに「雨」から第2曲目の『武蔵野の雨』であったと思います。両方とも多田武彦さんの作曲による組曲からの演奏でした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/多田武彦
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多田さんの曲は、男性合唱曲で非常に評価が高く、合唱の最初に触れたことは誠にラッキーでした。後に柳川市を訪れた時に、北原白秋の詩『もーおし もーおし柳川じゃ 柳川じゃ カネ(?)の鳥居を見やしゃんせ 欄干橋を見やしゃんせ、見やしゃんせ』といいたような言葉を思い出しながら、実際の風景に拍子抜けしてしまいました。実に25年の後でした。しかし、歌う中で、頭に描いた風景は、現在ですら思い起こせます。「武蔵野の雨」の中では『群(むら)どりを追いながら どの土地を濡らしにゆく 月の夜ごろを掠める雨 櫟のにおいのぷんとする雨 武蔵野の雨』。『柳川』の中では『御者はラッパの音をたてて 赤い夕日に手をかざす・・・』。このような素晴らしい詩に叙情的な曲を付けた曲に、若い日に触れたことは大きな財産となりました。
私がグリークラブで最も好きだったのは「雨」の中の終曲『雨』です。
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雨のおとが きこえる
雨がすっていたのだ
あのおとのように そっと夜のために
はたらいていよう。
雨が上がるように しずかに死んでゆこう。
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この八木重吉の詩を、多田武彦さんの静謐さに満ちた旋律で味わうと、今でも感動します。
15人前後の部員で、私はセカンドテナーでした。指揮者は2級上の方で(今ににして思えば)大変な人格者であったと思います。指揮も非常に上等であったのだと思います。入部が2年生の4月で、3ヶ月程後の初夏の合唱祭に参加したのでした。(全く音楽は苦手で、付き合いでした)大変に大きなホールで、ステージの中央で歌い始めると、練習では聞こえていた他の団員の声がほとんど聞こえずパニックに。歌ったのは「柳河風俗詩」から第1曲目の『柳川』、それに「雨」から第2曲目の『武蔵野の雨』であったと思います。両方とも多田武彦さんの作曲による組曲からの演奏でした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/多田武彦
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多田さんの曲は、男性合唱曲で非常に評価が高く、合唱の最初に触れたことは誠にラッキーでした。後に柳川市を訪れた時に、北原白秋の詩『もーおし もーおし柳川じゃ 柳川じゃ カネ(?)の鳥居を見やしゃんせ 欄干橋を見やしゃんせ、見やしゃんせ』といいたような言葉を思い出しながら、実際の風景に拍子抜けしてしまいました。実に25年の後でした。しかし、歌う中で、頭に描いた風景は、現在ですら思い起こせます。「武蔵野の雨」の中では『群(むら)どりを追いながら どの土地を濡らしにゆく 月の夜ごろを掠める雨 櫟のにおいのぷんとする雨 武蔵野の雨』。『柳川』の中では『御者はラッパの音をたてて 赤い夕日に手をかざす・・・』。このような素晴らしい詩に叙情的な曲を付けた曲に、若い日に触れたことは大きな財産となりました。
私がグリークラブで最も好きだったのは「雨」の中の終曲『雨』です。
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雨のおとが きこえる
雨がすっていたのだ
あのおとのように そっと夜のために
はたらいていよう。
雨が上がるように しずかに死んでゆこう。
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この八木重吉の詩を、多田武彦さんの静謐さに満ちた旋律で味わうと、今でも感動します。
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