白石隆著、中公新書刊
世界史で登場する東南アジアは、東インド会社が統治する地域で、オランダ、イギリスの権益の源泉となり、長らく植民地であった。太平洋戦争が契機となって植民地から脱した国々があり、現在では、急速に経済成長を遂げつつあるが、近年は国内に問題を抱えている、といった印象です。タイやベトナムの歴史書を読みましたが、具体的なイメージが浮かんできませんでした。タイやベトナムはインドと中国の文化の影響を受けながら、独自の文化を育んできたようですが、インドネシアと比べると海のシルクロードに果たした役割は小さいようです。
そんな折、タイトルに惹かれて本書を手に取りました。本書は、何人かの西洋人のキーマンを登場させて、植民地になった時代から説き起こしています。その時代の列強の植民地経営戦略と結果としての搾取構造の構築、その後の植民地国家の統治手法と推移、東南アジア地域の歴史的な権力構造と植民地国家との違いと移行の経緯、近代国家への諸国の歩みとそれぞれの課題、日本の進むべき道の提示、と分かり易く構成されており、大変参考になりました。世界史の空白地帯とも感じる東南アジアのイメージがかなり明確にまりました。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/白石隆
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評価は5です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
世界史で登場する東南アジアは、東インド会社が統治する地域で、オランダ、イギリスの権益の源泉となり、長らく植民地であった。太平洋戦争が契機となって植民地から脱した国々があり、現在では、急速に経済成長を遂げつつあるが、近年は国内に問題を抱えている、といった印象です。タイやベトナムの歴史書を読みましたが、具体的なイメージが浮かんできませんでした。タイやベトナムはインドと中国の文化の影響を受けながら、独自の文化を育んできたようですが、インドネシアと比べると海のシルクロードに果たした役割は小さいようです。
そんな折、タイトルに惹かれて本書を手に取りました。本書は、何人かの西洋人のキーマンを登場させて、植民地になった時代から説き起こしています。その時代の列強の植民地経営戦略と結果としての搾取構造の構築、その後の植民地国家の統治手法と推移、東南アジア地域の歴史的な権力構造と植民地国家との違いと移行の経緯、近代国家への諸国の歩みとそれぞれの課題、日本の進むべき道の提示、と分かり易く構成されており、大変参考になりました。世界史の空白地帯とも感じる東南アジアのイメージがかなり明確にまりました。
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