西木正明著、文春文庫刊
著者は1940年(昭和15年)生まれで、早稲田大学中退後、平凡社に入社し「平凡パンチ」や「ポパイ」の編集に携わりました。1980(昭和54年)に独立してフリーのライターになり、同年には、「オホーツク諜報船」で日本ノンフィクション賞新人賞を受賞されたとのことです。その後も幾つかの賞を受賞されていますが、本短編集の中の「凍れる瞳」と「端島の女」で第99回直木賞を受賞したとのことです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/西木正明
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さて、本作に含まれる4つの作品は、読んでいて、それぞれに独特の緊張感とリアルさがあります。解説によれば、「作者のジャーナリストとしての経歴を見逃す訳にはいかない」としています。確かに、戦後史の一断面を切り取った作品として、非常にリアリティがあるのですが、私が更に感じたのは、ストーリーが予測できず、なおかつ、納得できる展開です。そして、市井の人間の生きる現実と悲しみの有り様が、くっきりと浮き上がっています。先日読んだ、志水辰夫さんの「きのうの空」と比較すると、虚構性が非常に薄い感じがしました。心に残る作品です。
評価は4です。
著者は1940年(昭和15年)生まれで、早稲田大学中退後、平凡社に入社し「平凡パンチ」や「ポパイ」の編集に携わりました。1980(昭和54年)に独立してフリーのライターになり、同年には、「オホーツク諜報船」で日本ノンフィクション賞新人賞を受賞されたとのことです。その後も幾つかの賞を受賞されていますが、本短編集の中の「凍れる瞳」と「端島の女」で第99回直木賞を受賞したとのことです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/西木正明
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さて、本作に含まれる4つの作品は、読んでいて、それぞれに独特の緊張感とリアルさがあります。解説によれば、「作者のジャーナリストとしての経歴を見逃す訳にはいかない」としています。確かに、戦後史の一断面を切り取った作品として、非常にリアリティがあるのですが、私が更に感じたのは、ストーリーが予測できず、なおかつ、納得できる展開です。そして、市井の人間の生きる現実と悲しみの有り様が、くっきりと浮き上がっています。先日読んだ、志水辰夫さんの「きのうの空」と比較すると、虚構性が非常に薄い感じがしました。心に残る作品です。
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