2005年と2008年に公開されたアメリカ製作の映画をまとめてみました。子供向けの作品でありながら、原作のせいか、しっかりした脚本です。どうして?、というイライラ感もしっかり盛り込んでいて、たっぷり焦らせます。CGも見事だし、登場人物の演技も本物です。このような上質なエンターテイメント作品を鑑賞出来る今時の少年少女は幸せだと思いました。
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向田邦子作、朗読/岸田今日子
向田さんの作品を書籍では読んだことが、まだありません。「父の詫び状」が本棚でスタンバイしていますが。1979年にNHKで放映した「阿修羅のごとく」は、誠に強烈なドラマで、見入ってしまいました。ごく普通の家庭にうごめく人間の様々な隠し事が、ふとしたことから止めどなく流れ出してくる恐怖でした。当時は、まだ20代だったので、そのリアルさに気付きませんでしたが、それはまるで「 . . . 本文を読む
2010年のフランス映画です。リュッック・ベンソンの脚本、製作、監督作品だというので観ました。フランスらしいウィットに富んだ娯楽作品で、中々楽しく鑑賞しました。CGの完成度も高く、そして、復活したミイラが何とも魅力的でした。私の知人で、このミイラにそっくりな顔立ちの人がおり笑ってしまいました。
アデルを演じた主演のルイーズ・ブルゴワンが不思議な魅力の持ち主です。際立った美貌の持ち主ではありませんが . . . 本文を読む
マルセル・ローゼンバッハ・ホルガー・シュタルク著、早川書房刊
ウィキリークスという言葉は何度も聞きました。何となく、内部情報の提供を受けて、それを暴露するサイトだという認識の程度で、具体的な内容は知りませんでした。そこで、本書を手に取りました。
著者は、ヨーロッパ最大の発行部数を誇るドイツのニュース週刊誌の記者と、同誌ドイツ国内編集局長です。この二人は、ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサ . . . 本文を読む
堀辰雄著、朗読:加藤健一、新潮CD発行
以前カセットで聞いた作品を、別な朗読で聞きました。何処かで聞いたことがある、と思いネットで検索すると昔青春ドラマで出演していた方です。やや歯切れが悪い朗読ですが、主人公の一人称で語られており、男性が主人公なので、以前聞いた作品が女性であったためか、やや不自然な感じがしたため、本朗読の方が、自然にに感じました。
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原作は読んでいませんが、例によって伊坂幸太郎さんの凝った作りのストーリーです。音楽一筋のアマチュアバンドがデビューを果たしますが、全く売れません。三枚目のアルバムを作って解散してしまったようですが、最後のアルバムで会心の出来となった曲が「フィッシュストーリー」という名前。
その音楽が人々に届くのか、というバンドの男達とプロドューサーの思いが、何十年後日に叶います。しかも地球を救うことになるのでした . . . 本文を読む
瀬戸内寂聴著、日本経済新聞社刊
瀬戸内さんの著書は読んでいませんが「かの子撩乱」が本棚でスタンバイしています。1997年生まれなので、私の母よりも4歳年上です。たまにテレビなどでお見掛けすると、若々しいの驚きます。
その年代で大学に進学されているのですから、恵まれた環境で過ごされたのだと思います。そして、結婚後駆け落ちしたり、幾人かの男性と恋愛したりと、戦後の日本にあって奔放な生き方をしてこられて . . . 本文を読む
脚本が甘く、見終わっても手応えが感じられない映画でした。ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノという二大スターの演技が救いですが・・・。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/ボーダー_(2008年の映画)
http://www.h . . . 本文を読む
和賀正樹著、小学館刊
東南アジアの国々、中国、韓国、モンゴル、台湾、フィリピン、ベトナム、タイ、ビルマ、カンボジア、マレーシア、インドネシアの11ヶ国で取材した110人の大道商人の人々を紹介しています。類書の中での本書の特徴は、短い紹介の中に、一人ひとりの人生や生活を感じさせる事だと思います。
文字通り老若男女が、実に様々な物品やサービスの対価を得ています。真っ当なものもありますが、賭け事や大道芸 . . . 本文を読む
たまたま書店で、本作の原作の文庫本を手に取ってみた所、自費出版して話題となり、100万部もの売り上げを記録した話題作であるとのことで、取り敢えず映画を観ました。
脚本から推察する限り、伊坂幸太郎さんなどの昨今の作家に共通する、プロットをしっかり固めてから執筆した作品かと思います。SFの作品としてみれば、それ程ビックリするような展開ではありませんが、真っ正面からSFとはしていないので、悪ふざけとも捕 . . . 本文を読む
吉行淳之介著、朗読:渡辺謙、新潮CD発行
私が生まれた1954年に直木賞を受賞した作品だそうです。昔、テレビに出演していた吉行さんをボンヤリと記憶していますが、ダンディな方でした。
さて、本作の印象ですが、私の苦手とする「文学」特有の、丁寧で陰影に富んだ心理描写が延々と続きます。中盤までのその描写は、理屈っぽい感じがします。娼婦に次第に心を傾けて行く主人公の心の動きと、ボンヤリした娼婦の真実の輪郭 . . . 本文を読む
2002年公開の、チェコ・イギリス合作映画です。スタジオ・ジブリが配給した映画らしく、特典映像では、ジブリの鈴木さんと糸井重里さんの対談、更にジブリのCG作成スタッフによる、特撮の解説が含まれています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/ダーク・ブルー . . . 本文を読む
宮本輝著、横浜録音図書発行
宮本さんの作品を本で読んだことがありません。すべて、朗読で鑑賞しています。というのも、私は、いわゆる「文学作品」と思しきものが苦手だからです。しかし、朗読であれば、積極的に読まなくとも耳元で物語を語ってくれるので、苦手な作品も味わえる、という寸法です。そうして、夏目漱石、森鴎外、幸田露伴などの文豪達の作品も一通り味わうことが出来ました。しかし、朗読の場合は、朗読者の技量 . . . 本文を読む
2008年公開のアメリカ映画です。物語はまず、ニュース番組の裏方の視点から、アメリカ大統領が狙撃された所まで普通に進みます。ところが、それから、狙撃に関わった様々な人びとの視点から見た狙撃までの過程が、幾度も何度も繰り返されます。そして、その度ごとに、狙撃に至る陰謀の内幕が明らかになってきます。
今までに、こうした手法の映画を観たことがありません。実にユニークな手法だと思います。普通であれば、これ . . . 本文を読む
中村うさぎ、石井政之著、平凡社新書235刊
何らかの劣等感を持たない人はいないのではないでしょうか。意識しない人はいるかもしれませんが。私も劣等感をいくつも抱えていますが、若い頃は、本当に深刻な悩みでした。年齢を重ねる毎に諦めとも悟りとも、何とも言い切れない諦観を抱くようになりました。しかし、そうした悩みは、客観的に考えれば、体したことはないものです。
本書は、自分の容姿にこだわり美容整形を受け、 . . . 本文を読む