井山三希子という陶芸家の本。
私にとって不思議な因縁を感じさせる本でした。
そもそも、この本を手にしたのは、知人の写真展。
会場になったカフェに置いてあった本を何気なく手にとったんです。
すっきりとしたラインの食器類が載せてあります。
そして、その食器を作った作家の家や、生活、人との関わり、そして物の見方、、、、
こんなことを言うと井山さんには馬鹿にされるかもしれない、そんなことは書いておりませんって言われるかもしれないけど、なんだか満ち足りた、まったりとした上質な時の流れを感じて、羨ましさと、少しばかりの後悔を感じてしまいました。
子供のころには陶芸をやりたいと思ったこともあったんですよ。
知事賞なんてものも貰ったりして、、、(エッヘン)
でも絵心がないので、作ることはすっきりと諦めて、、、
なら、骨董屋になろうかと思ったら、親が心配して骨董屋さんを連れてきた。
その人曰く、
「無理無理。だいたい本当にいいものを見つけたら、あなたは売りたくなくなっちゃうでしょう」って
その言葉にはまいっちゃいましたね。
で、それも諦め。。。
結局なににもなれずに今に至るですかね~
この年になって、自分の好きな道にまい進している人を見ると羨ましいけど、もう残された時間がね~ だから、少しばかりの後悔ってことですよ。
でも、この本に関してはその内容よりも不思議な人の繋がりを感じたんです。井山さんごめんなさい。
あんなこと、こんなことがあったな~って (恥ずかしい)思いにビビっていたりして、、、、
この本との出会いそのものが知人の展覧会。
それがなければ出会わなかったでしょう。
お店の前を通りかかり、ふとこの知人が展覧会をしていることを思い出して立ち寄ったのですが、ここは2月いっぱいでお店を閉めてしまったのですからなおさら。
そして本を開くと、井山さんが佐賀町エキジビット・スペースにお勤めであったことを知りました。私の企画したものはこちらではやったことがありませんでしたが、関係の企画はいくつかやっていただいて、もしかしたら小池一子さんなどと一緒にお会いしているかもしれませんね。
もっとも、数少ない佐賀町詣ででも、知人の展覧会のオープンにふらっと立ち寄ったら、いきなり挨拶をさせられて大汗をかいたり、、、そんなところを見られたとしたら、思い出してほしくないですね、、、、、、泣
でも、いろんなところで、こんな冷や汗の経験があるので、こっちはおかげで心臓だけは強くなってしまって、、、、
その割に、可愛いU20に話しかけられたら心臓パクパク、どぎまぎしているって???
あれはポーズですよ、、、、
その小池さんも、あそこの前は西武にお勤めでしたよね。こちらでも私の展覧会企画はちょっとしかやりませんでしたが、知人たちがいろいろと企画を持ち込んでいましたので、ずいぶんと足しげく通ったこともあるところ。
それに映画祭などではずいぶんとお世話になっておりました。
小池さんのお仲間の福田さんやら、田中さんなんかも、エッシャーなどではいろいろと考えさせられるヒントをおだしくださっていたし、その割には彼らの茶道にはえらく批判的な言葉を述べていたり、、、
でも、今でも、外形、形や色、線から入って行って、規則を無視したりするよりも、本質から入って、規則を批判する方が私としては気持ちがいいのですけどね~
昔は、今以上に、私もかなり戦闘的だったんですよね、、、、
なんせ鳥の写真でもバズーカを持てない軽騎兵だから、、、、
ところで井山さん
陶芸は瀬戸で習われたのですよね。
あそこには昔、知人も通っていまして、何年か前に陶芸からは足を洗ったよって連絡が来たんですけど、彼の作品の何点かは展覧会をやろうとサンプルで預かったまま、いまだに私のところにある。えらく複雑な形をしていてこれらをヨーロッパまで送り返すとすると、パッキングにいくらとられるだろうって、、貧乏な私としては、思い出したくもない。見えないところに仕舞い込んでしまってますけど。
そしてここの学芸には、その後、陶芸の森に移られたけど、とても元気のよい学芸員さんがいて、アーティスト・イン・レジデンスの会合なんかではよくお会いしておりましたね~
そして、井山さんは藤野に住まわれた。
ギャ~ですね、、、
あそこには、知人を脅していろんな企画を入れてもらったけど、結局一度も足を踏み入れたことがない。
だって遠いんだもん。
なんてことで、時間ができた今、藤野あたりに行こうかって思っても、不義理がたたって、行けやしない。。。
なんてことを恥ずかしくも、懐かしく思い出しながら、この本のページをめくっておりました。