旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

83歳の誕生日を迎えて

2018-04-23 16:08:43 | 時局雑感


 今日、83歳の誕生日を迎えた。率直に「その感情」を記しておこう。
 80歳に近づくにつれて、「長く生きていればいいことがある、というのはウソではないか?」と何度も書いてきたが、毎年その思いを強くしている。いまや疑問符をつける余地はなく、長生きして決していいことはない、と確信している。
 と言って、自ら命を絶つ勇気など持ち合わせず、何とかとりつくろって生きていくしかないのである。今日も、何人かの人から「おめでとうございます」と言うメールを頂いたが、「ありがとうございます。何とか騙しダマシ生きています」と返事した。自分では「おめでたい」とは全く思ってないので、「ありがとうございます」というのは、正確には嘘であるが、後半の「騙しダマシ」は真実なのであろう。
 友人などから久しぶりにr連絡があると、その大半は誰かの死亡通知だ。いい話などない。いわんや夢や希望に満ちた話などない。一昨年は5歳下の弟の死を迎えた。女房も、兄や兄嫁を次々と失い、また60年来の友人のがん告知を受けてすっかりふさぎ込んでいる。
 思考力も行動力も落ちた上に、暗いニュースばかりが押し寄せいぇくるのである。「すべては気の持ちようだ。前向きに生きろ」と人は言う。しかし、どんなに明るく振舞ってみても現実の姿は変わらない。気の持ちようで世の中が明るくなる、なんていうのも、全くのウソである。
 しかし生きていかなければならないから、騙しダマシ生きるのだ。
 「人は望みを失っても生きなければならない」と言ったのは誰だったっけ? 太宰治? 三好達治? いや違ったかな?


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