前回「麒麟はいつ来る?」と題して世を嘆いたが、麒麟の代わりにコロナがやってきてほとほと参っている。日本はまあまあ死者も少なくて済んでいるが、世界的にはかなりの惨状を呈している。
この救いの神は、麒麟ではなくワクチンということになっているが、日本でもようやくその接種が始まった。先ずは医療従事者に始まり、その次は65歳以上の老人からということらしい。4月で86歳となる私は、十分に資格があるのだろう。
ただ不安も大きい。このワクチンは、インフルエンザ・ワクチンなどような「菌を弱めたものを注入して抗体を育てるもの」ではなく、「コロナの遺伝子を注入して抗体を作るもの」で、遺伝子組み換えによる問題などを勘案すると、何が起こるかわからないのではないか?、などと心配する向きもある。早期作成された点にも不安があり、なんだか怖い、という人もいる。
しかし逆に考えれば、明日死ぬかもしれない86歳の老人が、それほど将来を気にすることもないではないか、ともいえる。実験台になって世に貢献するにはふさわしい齢かもしれない。しかしそれを言うならば、ワクチンの優先順位は若者からで、死を前にした老人など後回しで良いのかもしれない。
いつまでたっても悩みは多い。
松澤病院将軍池周辺の河津桜
アヒルたちも陽光を楽しんでいた。