明日には7月を迎える。下旬にはオリンピックが開かれる月である。
これほど不安に満ちた歓迎されざるオリンピックが、これまでにあっただろうか? 東京のコロナ患者数は五たび増勢に転じ、指標は緊急事態に該当する第四ステージに迫ろうとしている。各種世論調査を見ても、この開催間際に至っても「中止または延期」を望む人が過半数を占めている。
にもかかわらず、政府は断固開催の方針を曲げない。中止や延期を検討する気配も見せない。一体そのウラには何があるのだろうか? お金…、人気取り…、権威の維持…? そこには様々な思惑がうごめいているのだろうが、国民の命よりも大事なものがあるはずはない。
明日から7月が始まる。この夏が、歴史を穢す悲惨な夏にならないことをひたすら願う。