前回、日本酒のオンザロックについて書いたが、オンザロックと言うと一般的にはウィスキーや焼酎など蒸留酒を想定する。もちろん、これらスピリッツ類をオンザロックで飲むことは多い。ただ、ロックの氷が解けすぎると薄くなって味が極端に落ちる。それに比べて日本酒の場合は氷が解けて薄まっても、とくに日本酒としての味は落ちない。つまり割り水を利かせても味は特に落ちない。だから、ゆっくり料理を楽しみながら飲んでいける。
一方、ウィスキーや焼酎などの水割りは、私はちっとも美味しいと思わない。ウィスキー(というよりスピリッツ全般)の水割りなどはパーティのとき以外は一切飲まない。あんなまずいものはないと思っている。
私は蒸留酒も結構好きである。食後のデザートにはスピリッツが欲しくなる。日本食の場合は焼酎、イタリア料理の後はグラッパ、フランス料理はブランデーなど。夜寝る前に音楽でも聞き、チョコレートを食べながらではスコッチウィスキーなどが欲しくなる。
しかしこのようなときに水割りを飲もうとは思わない。ストレートで飲みながら、必要ならば別に水を飲む。私にとって蒸留酒は、その定められた度数の味が先ず第一だ。決してがぶがぶ飲みはしないが、定められた度数の味を少しずつ味わいながら飲むのが美味しい。
それに対し日本酒は、割り水に対する味の幅があるのではないか? スピリッツは極端に味が限定されているように思える。だから、それを外れると別の味になる。しかし日本酒は度数もそれなりに高い上に、様々な味が豊富だ。特に山廃造りや吟醸造りは芳醇な味を醸し出している。だから少々のアルコール度数の幅や温度の幅には十分耐えうるのではないかと思っている。
これも、日本酒びいきの一方的な見解かもしれないが・・・。
いずれにせよ私は、度数も温度も好きなように変えて、その場にあわせて日本酒を楽しんでいる。
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