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■本日の催し物■
加地伸行先生講演会
日時:8月21日(日)開場:13時30分 開演:14時 閉会:16時
会場:浦添市産業振興センター結の街3階大研修室(国立劇場向い)
会費:500円
主催:住みよい那覇市をつくる会(那覇市住民訴訟孔子廟訴訟原告)
お問い合わせ:090‐9780‐7272 ニシコリまで
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速やかな審議を求める行政訴訟の趣旨に従がい、スピード判決を予定する裁判長に対し、時間稼ぎを目論む翁長知事は、法廷で民主主義を論じたり、米軍基地の歴史に遡って長演説をしたかった模様。
来月16日の判決に対し、翁長知事は、「協議不十分」「民主主義に禍根を残す」などと恨み節を残したが、一応結審したのはめでたし、メデタシである。
翁長知事「民主主義に禍根残す」 辺野古・違法確認訴訟が結審2016年8月20日 09:37
名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認取り消し処分を取り下げないのは違法として、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を相手に起こした違法確認訴訟の第2回口頭弁論が19日、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)であった。翁長知事は本人尋問で「国側の提訴は、地方自治の軽視」と批判。「民主主義に大きな禍根を残す」と訴えた。
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>「民主主義に大きな禍根を残す」
国と県は辺野古埋め立てをめぐり意見が対立し、「戦争中」である。
3月の和解条項には協議と同時に提訴も記されている。
国が和解条項に従がって提訴したことが、民主主義に禍根を残すとは不可解だ。
>国側代理人は反対尋問で「国と県は和解後、協議を開いてきたのでは」と質問。
その通り、協議と訴訟は「車の両輪」と言うのが和解条項に順じた国の認識。
>翁長知事は「協議はあったが、辺野古問題を話し合う充実したものではなかった」と答えた。
充実したかどうかは翁長知事の認識であり、実際は協議は昨年8月以来何度も行われたがいずれも平行線。
不毛な協議を続けて無駄な時間を浪費する一方、訴訟で論点を明確にするのが、何故「民主主義に禍根を残す」ことになるのか。
>また「最高裁で行政行為が違法との判断が確定すれば、従うのか」との国側の質問に、知事は「従って処分を取り消す。行政長として当然だ」と答えた。。
裁判長は、このようなバカげた質問をせざるを得ないほど、これまでの翁長知事の言動が順法精神とかけ離れている、と判断したのだろう。
沖縄タイムス 2016年8月20日 09:00
名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟が結審した。判決は9月16日。新基地建設問題で国と県の対立に初の司法判断が下される。
埋め立て承認取り消し処分を取り下げないのは違法として、石井啓一国土交通相が7月に翁長雄志知事を相手に起こした訴訟である。
第2回口頭弁論が福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)で開かれ、翁長知事に対する県側の主尋問と国側の反対尋問が行われた。
2回の口頭弁論で見えてきたのは裁判の異様さである。
この日も国側代理人は翁長知事に「最高裁の判断で違法だと確定した場合に是正するのは当然だという理解でいいか」と繰り返し尋ねた。多見谷裁判長も「県が負けて最高裁で確定したら取り消し処分を取り消すか」とただした。
審理中の訴訟について、県が敗訴することを前提に最高裁における確定判決に従うかどうかを質問するのは裁判所の矩(のり)を超えている。
多見谷裁判長と国側代理人の示し合わせたような尋問をみると、3月に成立した国と県の和解は、国への助け舟で仕組まれたものだったのではないかとの疑念が拭えない。
多見谷裁判長は昨年10月30日付で福岡高裁那覇支部に異動している。国が代執行訴訟に向けて動き始めていた時期と重なっていたため、さまざまな臆測を呼んだ。
同裁判長と国側代理人を務める定塚誠・法務省訟務局長は成田空港に隣接する農地の明け渡しを求めた「成田訴訟」で、それぞれ千葉地裁、東京高裁の裁判官を務めていたことがある。定塚氏は和解条項の案文や和解受け入れにも深く関わっている。
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多見谷裁判長は今年1月、国と県に出した和解勧告文で「現在は、沖縄対日本政府という対立の構図になっている」と双方に反省を求めた。
1999年の地方自治法改正に言及し、「国と地方公共団体は独立の行政主体として役割を分担し、対等・協力の関係となることが期待されたものである」として「改正の精神にも反する状況になっている」と指摘していた。
米軍基地建設を巡り、国と県が激しくぶつかり合う前例のない訴訟である。だからこそ多見谷裁判長も国地方係争処理委員会(総務省の第三者機関)も話し合いによる解決を促したはずである。
和解条項では確かに訴訟と協議の2本立てになっているが、政府は「辺野古が唯一」との姿勢を変えることはなく、訴訟だけが一方的に進んでいるのが現状だ。
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違法確認訴訟が国と県の初めての訴訟であることからもわかるように、そもそもこうした事態に陥ることを地方自治法は想定していなかった。
福岡高裁那覇支部が「円満解決に向けた協議」、係争委が「真摯(しんし)な協議」を促したのはそのためではなかったか。
翁長知事は協議が先行するとの見通しを持っていたことを法廷で明らかにしたが、政府は県との協議に真摯に応じていない。県の方が筋が通っている。福岡高裁那覇支部には地方自治法の精神にのっとった判決を望みたい。
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>2回の口頭弁論で見えてきたのは裁判の異様さである。
>この日も国側代理人は翁長知事に「最高裁の判断で違法だと確定した場合に是正するのは当然だという理解でいいか」と繰り返し尋ねた。多見谷裁判長も「県が負けて最高裁で確定したら取り消し処分を取り消すか」とただした。
裁判長が「県は判決に従がうか」と何度も確認した理由について「確定判決に従がうつもりがなければ無駄な裁判になる」と説明した。
県側代理人の竹下勇夫弁護士は、「長い間弁護士をしているがはじめての経験」と驚いてみせているが、裁判長だってこのような質問を繰り返した経験は初めてだろう。
何度も言うが法治国家のわが国では暴力団といえども確定判決には従がわざるを得ない。 裁判長がこんな前代未聞の質問をせざるを得ないという理由は、それだけ翁長知事の言動から判断し「判決に従がわない」可能性があったからだろう。
果たせるかな、翁長知事は結審後の会見で「あらゆる方策で辺野古阻止」と公言しているではないか。
>多見谷裁判長と国側代理人の示し合わせたような尋問をみると、3月に成立した国と県の和解は、国への助け舟で仕組まれたものだったのではないかとの疑念が拭えない。
>多見谷裁判長は昨年10月30日付で福岡高裁那覇支部に異動している。国が代執行訴訟に向けて動き始めていた時期と重なっていたため、さまざまな臆測を呼んだ。
>同裁判長と国側代理人を務める定塚誠・法務省訟務局長は成田空港に隣接する農地の明け渡しを求めた「成田訴訟」で、それぞれ千葉地裁、東京高裁の裁判官を務めていたことがある。定塚氏は和解条項の案文や和解受け入れにも深く関わっている。
沖縄タイムスは被告(翁長知事)敗訴は必至と判断し、昨日の紙面には裁判長に対する不信感を表す見出しが躍っていた。その不信感を憶測で羅列したのが上記引用部分である。
>和解条項では確かに訴訟と協議の2本立てになっているが、政府は「辺野古が唯一」との姿勢を変えることはなく、訴訟だけが一方的に進んでいるのが現状だ。
昨年の8月以来国と県が何度も協議を繰り返したがいずれも平行線に終わった事実を思い出すがよい。
国の態度を「辺野古が唯一」と批判するが、県の対応も「あらゆる手段で辺野古阻止」ではなかったか。
このような状況で何度協議を繰り返しても時間の無駄だ。
国の主張する「協議と訴訟は車の両輪」こそ一番早い決着の道ではないか。
■民事訴訟で勝訴しても・・・。
刑事訴訟では暴力団員といえども確定判決に従がわざるを得ない。
だが今回の違法確認訴訟は民事訴訟である。一方が敗訴しても裁判長に執行権限はない。
損害賠償請求で勝訴しても、被告に賠償能力がなければ原告は骨折り損になりかねない。
つまり賠償能力のない被告は、たとえ敗訴しても痛くも痒くもない、ということになる。
原告が判決を基に強制執行をしても、金のないものからは取れないから。
新聞記事としては記されていないが、違法確認訴訟の冒頭の裁判長の釈明に興味深い部分があるので紹介する。
裁判長「もう一点説明する。前回被告に対して、本件訴訟で被告に非があると確定した場合、それに従がうか、あるいは本件訴訟は前の和解の枠組み内にあるとお考えかと聞いたことについてだ。 これも一般的にと言うことだが、裁判所は判決だけすればいいのではなくてその紛争がより適正に解決されていく、そういうことにも気を配るべきと考える。そうした場合、執行力のない本件訴訟の確定判決に従がう気がなければ、無駄な裁判をすることになるのでその点を明らかにしていただいて、もしそうであれば本件訴訟は(取り下げていただいた方がいいんじゃないかということになる。ちなみに金銭請求の事件で被告人は敗訴したら払うかという指摘もあったが、難しい訴訟で勝訴しても被告に対して強制執行できるような財産が見当たらず、任意に支払うことになら無駄だから取り下げたらと勧めることは悪くはないと思う。前回、政治的だと言われたので広辞苑で調べて見たところ、2番目の説明として「事務的ではなく実情にあった駆け引きをする」とあり、この裁判体はそういう意味では「政治的」であると思っている。」
>この裁判体はそういう意味では「政治的」であると思っている。
原告がいくら法律論で法廷に臨んでも、被告が政治的感情論で訴えようとしていることは、裁判長が言うまでもなく、県民誰もが承知している事実である。
そこで提訴に対し「民主主義に禍根を残す」などと意味不明な発言し、不毛な協議に固執し時間稼ぎを目論んだ。
翁長知事の政治的目論見は、法廷の法律論では粉砕される。
被告敗訴が目に浮かぶ部分である。