帰国しました。
この時期の華南は1年で一番過ごしやすい時期で、滞在中は天気も良くて本当に気持ちよかった。湿気もなく、からっとしていて爽やかで…。そして、埃っぽくない。実はこれが重要で、空気が澄んでいるように感じられるなんて本当に少ない。いついっても、霞んでいるし、晴れていても青空なんてなかなか出会えない。ただ、このようなベストシーズンはたったひと月程度らしい。来月には、ぐっと冷え込みジャケットが必要になる。で、再び、どんより霞んでしまう。それでも日本よりは、温かいけれど…。
最近の中国は、景気の減速が加速なんていうことも言われている。そういえば定宿の1階に入っていた食堂が閉店していた。ふた月前までは営業していたのに…。宿泊者の朝食はこの食堂で食べるので、どうするのだろうと思ったが、朝だけはいつものスタッフで営業していた。気づくと近くのコンビニも無くなっている。景気とは関係ないんだろうけれど、なんだかんだと店の移り変わりが激しい。安食堂がおしゃれな美容室に変わっていたり、個人食堂がチェーン店になっていたりして、古い建物がどんどん新しくなっていっている。
宿の近くにある古い8階建てのアパート。エレベーターがないことからも、相当、古いと思われる。それでも出窓があったりして、きっと当時は、おしゃれな最先端住宅だったのかもしれない。そのアパートの出入り口にあたるに場所に床屋さんがある。といっても鏡と椅子だけの青空床屋だ。軒先のような屋根がちょっとあるが、風の強い雨の日はきっと濡れてしまう。初めて来た9年前からずっとこの場所で営業している。やっているのは60代くらいのおじさん、いつもネクタイなしの紺色のスーツ姿、腰には鋏を入れるベルトがついている。
さすがにここで髪を切る勇気はないが、以前から気になっていたのはそのお値段。水回りもないのでメニューはカットのみのはず。通常、普通の店でカットのみはおおよそ40元(620円)から。おしゃれなところだと60元(930円)とか80元(1,240円)なんていうところもある。ただ、ここは青空だ。おそらく家賃などいくらもしないだろう。で、今回、仕事の終わった夕方、この床屋さんの見えるすぐ近くに座り、露店で買った茹でたトウモロコシを食べながらぼーっと見ていた。ひとりのお客さんがカットを終え、お金を払っている。キャッシュレス化が進む中国だが、ここにはまだ、QRコードを示すボードはなかった。払ったのは20元札(310円)だ。店主はお釣りを渡している。札が2~3枚ほどあった。それは1元札。ということは、カット料金は17元(264円)か18元(279円)ということになる。通常の店の半値以下だ。
今の中国の物価を考えてもやはり安い。果たしてこの青空理髪店、一体、1日、何人のお客さんが来るのだろう?10人でおよそ2,500円、20人でおよそ5,000円ほどの収入になる。月に25日稼働したとして6万2千円から12万円くらいの間だろうか。家賃がわずかにあったとしても、ほとんどが利益なので、まぁ、やっていけるんだろうなとは思う。
変化の激しい中国だが、田舎ではなく大都市でもこういう理髪店が、まだ残っている。
なぜだろう、こういう風景を見ると、ちょっとホッとする。
いつまでもがんばっていてほしいと思う。
今度、勇気を出して、ちょっと切ってもらおうかな…。
やっぱり、無理だな。
この時期の華南は1年で一番過ごしやすい時期で、滞在中は天気も良くて本当に気持ちよかった。湿気もなく、からっとしていて爽やかで…。そして、埃っぽくない。実はこれが重要で、空気が澄んでいるように感じられるなんて本当に少ない。いついっても、霞んでいるし、晴れていても青空なんてなかなか出会えない。ただ、このようなベストシーズンはたったひと月程度らしい。来月には、ぐっと冷え込みジャケットが必要になる。で、再び、どんより霞んでしまう。それでも日本よりは、温かいけれど…。
最近の中国は、景気の減速が加速なんていうことも言われている。そういえば定宿の1階に入っていた食堂が閉店していた。ふた月前までは営業していたのに…。宿泊者の朝食はこの食堂で食べるので、どうするのだろうと思ったが、朝だけはいつものスタッフで営業していた。気づくと近くのコンビニも無くなっている。景気とは関係ないんだろうけれど、なんだかんだと店の移り変わりが激しい。安食堂がおしゃれな美容室に変わっていたり、個人食堂がチェーン店になっていたりして、古い建物がどんどん新しくなっていっている。
宿の近くにある古い8階建てのアパート。エレベーターがないことからも、相当、古いと思われる。それでも出窓があったりして、きっと当時は、おしゃれな最先端住宅だったのかもしれない。そのアパートの出入り口にあたるに場所に床屋さんがある。といっても鏡と椅子だけの青空床屋だ。軒先のような屋根がちょっとあるが、風の強い雨の日はきっと濡れてしまう。初めて来た9年前からずっとこの場所で営業している。やっているのは60代くらいのおじさん、いつもネクタイなしの紺色のスーツ姿、腰には鋏を入れるベルトがついている。
さすがにここで髪を切る勇気はないが、以前から気になっていたのはそのお値段。水回りもないのでメニューはカットのみのはず。通常、普通の店でカットのみはおおよそ40元(620円)から。おしゃれなところだと60元(930円)とか80元(1,240円)なんていうところもある。ただ、ここは青空だ。おそらく家賃などいくらもしないだろう。で、今回、仕事の終わった夕方、この床屋さんの見えるすぐ近くに座り、露店で買った茹でたトウモロコシを食べながらぼーっと見ていた。ひとりのお客さんがカットを終え、お金を払っている。キャッシュレス化が進む中国だが、ここにはまだ、QRコードを示すボードはなかった。払ったのは20元札(310円)だ。店主はお釣りを渡している。札が2~3枚ほどあった。それは1元札。ということは、カット料金は17元(264円)か18元(279円)ということになる。通常の店の半値以下だ。
今の中国の物価を考えてもやはり安い。果たしてこの青空理髪店、一体、1日、何人のお客さんが来るのだろう?10人でおよそ2,500円、20人でおよそ5,000円ほどの収入になる。月に25日稼働したとして6万2千円から12万円くらいの間だろうか。家賃がわずかにあったとしても、ほとんどが利益なので、まぁ、やっていけるんだろうなとは思う。
変化の激しい中国だが、田舎ではなく大都市でもこういう理髪店が、まだ残っている。
なぜだろう、こういう風景を見ると、ちょっとホッとする。
いつまでもがんばっていてほしいと思う。
今度、勇気を出して、ちょっと切ってもらおうかな…。
やっぱり、無理だな。