ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

登頂成功

2021-01-17 22:26:58 | 時事(海外)
初のK2冬季登頂の成功というニュース。

14座あるという8000メートル級の山の中で、唯一、冬季登頂が未だだったという山。K2はエベレストに次ぐ高い山だ。冬季以外の季節でも難易度が1~2番に難しいと言われる山だったということで、あらためて凄いことだったんだなと…。しかもネパール人ということで、「なるほど、外国人登山家が入って来れないこの状況下で、自国の山なので登ってしまったのかと…」と思いきや、「いや、確かK2ってパキスタンにあるのではなかったか」と少したって気づいた。

22年位前、パキスタンと中国を結ぶカラコルムハイウェイを通っているとき、たまたまヒッチハイクで乗せてくれたドライバーさんに「あれがそうだよ…」と教えてもらって見た山だった記憶がある。いや、もしかするとそれはナンガパルバットだったかもしれないと、ちょっとうろ覚えだが、ともかくパキスタンと中国に近いところにある山であることには間違いないはず。

だとすれば、ネパールの登山隊がこのコロナ禍の中、パキスタンに入国して登ったということになるのか…?パキスタンはこんな状況でも登山家には国を開けてるのか…?などと疑問はいろいろあるけれど、まぁ、このコロナ禍で鬱屈した気持ちになる中、久しぶりに聞いた明るいニュースであることは間違いない。

近代的な登山が始まって100年以上、21世紀も20年も過ぎてからの偉業である。それにしても装備や技術が進歩しても、なお地球上にこれだけ人の足跡を拒み続けてきた地がまだあるんだなということにも驚きがある。さらにいえば、冬季初登頂が欧米人ではなくネパール人で良かった。

年末にあのテレ朝のナスD率いる取材班が、ネパールの奥ドルポを行くというドキュメンタリーをやっていて思わず観てしまった。ネパールのドルポ地方への道は途中から車道がなくなり、細い道を延々と歩いて中国(チベット)へと続いて行く古くは交易の道だった。途中の村々では、現在でもまだ、ほとんど貨幣経済が浸透していないようなところばかりで、村の人たちもこれが同じ21世紀に生きる人なのかと大変、興味深かった。彼らは中国との国境まで訪れていた。そこにはただ目印として石が置かれているだけ。人もおらず、ネパール側はもちろん、中国側にも何の建物もなかった。

取材は大変だっただろうなと、観ている側にも容易で伝わってくる内容だった。荷物はロバの背に乗せて、延々と何週間も歩いていく取材の裏方にやはりネパール人がいた。彼らはいつも陰の立役者で、ほとんど表には出てこないが、彼らのサポートがなければこの取材もうまくいかなかっただろうし、これまでの登山家の偉業も叶わなかっただろう。

だからこそ、今回は本当に良かった。

ところでネパール人って、シェルパの人なのかな…?



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