映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

私をくいとめて アラサー妄想女子の生き方

2020-12-24 19:38:00 | 新作映画

前に観た「勝手にふるえてろ」も独り者の女性がもう一人の自分と会話し、藻掻きながらも幸せを希求するお話だった。原作者が綿矢りさなので描かれる世界は似た題材になるのは仕方ないか。大九監督はこの秋放送されたテレビドラマの「あのコの夢を見たんです」も2話ほど演出していたが、やっぱり妄想世界が題材だったから監督の好みがたまたま原作者と合致したということなんだろう。

以前にも書いた気がするけど、女流監督の狭い半径で物語を語る映画が苦手なのだけど、不思議と大九作品は上手くなじめる。
序盤は脳内他者であるAとの会話が上滑りしている感じがして物語に入り込めそうもないと危惧したけど、能年玲奈(のん)の適度に舌足らずなキレ方が何気に親近感があり楽しめた。

あまちゃんの二人もアラサー役とかを演じる女優になったのかと感慨深いものがある。春先に観た「星屑の町」でも思ったけど、玲奈ちゃんはもっともっと映画に出演すべきだ。脇役でもいいから沢山の作品で磨かれるべき存在感を持った女優なんだとあらためて思う。

桂川 上流域編

2020-12-19 12:23:00 | 釣り





上流域を探る取り掛かりは桂川公園の駐車場に車を止めるか、小倉橋下の空きスペースに車を寄せてから通らずの滝上流へ用水路沿いを歩いて入渓します。





すぐに大池橋の放流地点、深みのある淵が点在する分かりやすい釣り場です。高低差も出てきますので急流に怖さを感じたら護岸の鉄梯子を利用して上流に向かいましょう。






川幅も狭くなってきますが、開けた釣り場が続くので7mの竿が十分振れます。護岸された右岸を水路のように流れる深い溝にも大型の虹鱒がいることがありますので気が抜けません。








平瀬が暫く続いたドン詰まりに大きな淵が現れます。春には左岸の桜の古木が美しく咲き写真映えする景色です。魚が溜まっていれば一時間くらい粘っても良いくらいの釣果があると思います。






この淵から上流はゴルジュになっていて右岸に高巻くしかありません。かつて釣り人が多かった頃は明確な踏み跡がありましたので迷うことありませんでしたが、今現在は笹薮になっており知る人ぞ知る藪道です。上流の取水提から続く用水路まで上がり水路脇を歩くとゴルジュの上に出ることができます。左岸に渡れば道路まで退渓することもできます。






取水提の下も魚が溜まっているので楽しめますが、足場が悪いので気を付けてください。堤は壊れかけた魚道の上を歩いて越えることができます。


ここから上流は東桂から続いていた両岸の護岸が終わり、自然河川での釣りを楽しむことができます。ただし開けていた谷が狭まり木々も川に被るようになるので、長竿は不便になります。6m以下の竿が使いやすいでしょう。岩も比較的大きくなり、瀬と淵が交互に現れる典型的な渓流となります。それなりの遡行技術は必要ですが、通らずや悪場があるわけでもなく安全な遡行ができると思います。深くて大きな淵を過ぎると瀬続きの渓相となりますが侮ってはいけません。





昔からここの瀬には結構魚が付いていて、小さな虹鱒が大半ですが20〜30尾くらいの爆釣も何度か経験してます。上流の寿堰堤から放出された水が止まった後の減水時になど遭遇できれば楽しいひと時になるでしょう。





瀬が終了した先にまた深い大淵が現れ、右岸からの障害物などもあり若干釣り辛いポイントではありますが、大物が釣れる実績ある場所です。この淵を右にカーブすると正面に大きな煙突が見えるかもしれません。富士吉田市の焼却場の煙突です。ここから上流はとうとう富士吉田になるわけです。





右岸から沢が合流する所に大きな滝と淵が現れ行く手を塞ぎます。ポイントが大きすぎて、6mの竿では探り切れないでしょう。以前はこの淵に入退渓するための道が左岸についていたのですが、今は下降地点の所有者が道を塞いでしまいました。今、退渓出来る場所を探しているところですが、現状、下って左岸の杉林を上り荒れ果てた田畑跡地を藪漕ぎするしかないでしょう。





2023年現在、この滝は右岸からの崖崩れで入渓しない方がよろしいかと思います。




こんな風に川は塞がってしまっている状態です。


滝の上流は一層細流になりますが、寿堰堤下までにも魚は棲息します。





溶岩がそのまま固まったような粗い岩肌の石が多いので転がらないよう気を付けましょう。釣れる魚は殆どが虹鱒ですが、小さな滝の落ち込みには上流から落ちてきた大物が必ずいますので細糸だと勝負になりません。ここは右岸に退避して寿堰堤のプールまで歩きます。







堰堤のプールは広いので竿釣りでは全域をカバーすることはできません。ルアーに分があります。竿で探れるのは流れ込みとその延長線上の一部です。上流の深山橋周辺や支流の宮川に放流された大量の虹鱒が大型化しているので、手軽に大虹鱒とのやり取りを楽しみたいなら挑戦しやすいポイントです。複数人での竿出しは無理なので、先行者がいないことが肝心です。





プールへの流れ込みの上流も深い淵になっており魚が溜まっているポイントですが、右岸からは足場が悪く頭上に木も被るため面倒ではありますが大回りして左岸から川縁に降りた方がストレスのない釣りができるでしょう。

ここから深山橋までの間は魅力的なポイントが多いのに、護岸された川幅いっぱいに強い流れが続くため川を遡上できません。味気ないけど護岸上から糸を垂らしての釣りになります。大物が掛かると抜き上げられないので面白味もありませんから、深山橋まで歩き飛ばしてもいいかもしれません。







深山橋の下は淵になっていて、魚が溜まっていれば釣り堀状態になります。昔は左岸から川に降りるロープが設置されてましたが、今は右岸の岸を行けるところまで行って竿を出すような状態です。

深山橋から宮川合流までは遡行できません。ぐるりと大回りして合流点まで辿り着いても桂川本流は暴流帯になりいくばくも釣りにはなりません。暴流帯の上流も直線的でポイントの少ない魅力ない釣り場になります。無理して入渓するほどもなく、しばらくすると忍野漁協との境を迎えることになります。

桂川 中流域編

2020-12-19 12:19:00 | 釣り




ここからは中流域のご案内です。





鹿留川を見送ると水量が半減します。鹿留の存在が大きいのと、上流の東桂の提で取水されているからです。それゆえ減水しているようだとあまり面白くない釣り場になろうかと思います。桂橋を潜ると両岸が護岸されます。





平瀬が中心で時たま深みのあるポイントが800mくらい続き、取水提にたどり着きます。竿抜けの梅雨時期などに大漁になることもあるから日並みで選択すると良いと思います。





取水提直下を左岸に高巻き、堰堤のプールに降ります。中州で分断され二条の流れになってます。魚が溜まっているときは釣り堀状態の時もありますが、最近はまるでアタリ無しの事の方が多い気がします。プールから上流は滑床の単調な流れが川幅いっぱいに広がる味気ない釣り場になります。





宮下橋の淵以外はポイントを絞るのが難しいエリアです。





富士山から流れ出た溶岩がそのまま固まったかのような川の中を苦労して遡っても、あまり芳しい成果は得られないかもしれません。右岸に道路が近づき川縁に駐車できる空き地までは我慢の釣りです。滑床の小さなヨレや深みに投餌して探るような釣り方しかないでしょう。





人家が左右に見えてくるあたりになるとポイントらしい渓相が現れ、魚も多くなります。取水されているので増水時に行くと楽しめると思います。500mほどで小さな取水提になり、左岸から越えて境橋の入退渓点から再度川に降ります。ここまでくると市街地を流れる里川のような和やかさになりますので、初心者や足腰に自信のない人には誂え向きだと思います。







取水提上流は深瀬が中心の山女魚好みな渓相です。両岸とも護岸されているので趣はありませんが、富士山を仰ぎながら魚釣りができるなんて幸せなロケーションですね。境橋脇に駐車スペースが数台分ありますし、放流地点でもあるので人気のエリアです。中央高速の高架下を潜り低い堤を越え桂大橋の淵を左岸に高巻きます。この辺りから西桂町になります。都留市と富士吉田市に隣接する小さな町ですが、裕福そうな佇まいの美しい町です。都留市や富士吉田市のエリアで散見されるペットボトルなどの生活ゴミも少ないし、排水の垂れ流しもありません。自治体によってその民度が計れるようで興味深いです。川を汚すのを釣り人の仕業のように言う人もいますが、桂川においては住民と自治体の取り組み方だと思います。





富士見橋の淵を左岸に高巻くこともできますが、右岸の鉄梯子でいったん道路まで上がって橋の上流へ回避する方が得策です。ここにも低い堤があり平水なら越えることができます。堤の上流は平瀬になっていてそのまま桂川公園のふれあい橋までたどり着きます。






公園の駐車場は整備されておりますし、トイレもあるので入退渓には便利な場所です。放流の重点ポイントなので小さな子供や女性でも管理釣り場のノリで竿が出せる初心者向きエリアです。






分かりやすいポイントの続くエリアを抜けると、滑床中心の釣り場になり所々魚の溜まっている深みもありますが、全体的に魚は少ない流れが続きます。頭上を小倉橋が過ぎると広々していた護岸の谷がギュッと狭まり通らずになります。右岸の川底から湧水が湧き出しているのを見ることもできます。







退渓は若干戻って右岸の鉄梯子を利用すると良いでしょう。
中流域のここまでは一般的な渓流釣りイメージの渓相が連なっており、危険なところの少ない里川として入渓しやすい場所です。魚も山女魚中心で尺上の大物にはめったに会えませんが、のんびりと休日を過ごすのには適した釣り場です。竿は6m〜7m、糸は0.4以下で十分です。ルアーには不向きですが、フライには向いていると思います。


桂川 蒼竜峡編

2020-12-19 12:14:00 | 釣り

それでは田原滝上から鹿留川合流地点まで続く蒼竜狭の釣り場を案内します。
蒼竜狭とは「不如帰」の作者徳富蘆花の兄で明治から昭和初期にかけて活躍した思想家徳富蘇峰が命名したそうです。字の如く青い水が龍のようにのたうち回る流れを喩えたのだと思います。約1.3kmの行程中半分程度は極度に圧縮されたゴルジュ帯になってますので、見ようによっては龍の背みたいではあります。
最初にお断りしますが、このエリアに入渓するならそれなりの遡行技術と足腰に自信のある人だけにしてください。桂川でも特異な釣り場であり、迂闊に入り込んで怪我でもしたらレスキューを呼ばなければならないような場所も数多くあります。わたくしも年に一度二度釣行しますが、体調と天気水量など川の状況を見極めてから行きます。それでもゴルジュを通過するときは毎回緊張します。くれぐれも舐めてかからないようにお願いします。三人以上の入渓は邪魔になりますが、初めて行くなら二人で行かれることをお勧めします。




田原滝にある公園のフェンスをよじ登り用水路に沿って歩くと、富士急行の鉄橋がすぐ頭上に現れ十日市場駅のホームの真下から釣り場です。300mくらい上流の小橋までなら比較的安全です。小橋から上流へは左岸のブッシュを掻き分けながら進みます。背の低い灌木が川岸まで張り出しているので気を付けないと激流に足を取られます。





ここを抜けると暫くは開けた場所に出ることになります。深みのある場所には尺超えの魚がいるのでワクワクしますね。500mくらいは谷は狭くともそれ程危険なところはありません。先行者がいなければ満足行く釣果になっていると思います。左岸には人家も見えますので何となく安心です。





三度川を渡り、四度目に左岸に渡渉する場所があります。水量が多いと無理です。慎重に渡り切り壁をよじ登るとゴルジュ帯の始まりです。切り立った谷の底に青い深みが流れます。崖の上から谷底に糸を垂らすように釣りますが、魚が掛かっても動けませんのでゴボウ抜きにするしかないです。







抜けないような大物が掛かった時はあきらめましょう。かつて大物を獲ろうとして転んで酷い目にあったことがあります。魚より自分の命です。
そんなゴルジュが300mほど続いた後に右岸から流れ込むのが鹿留川です。蒼竜狭団地に掛かる今橋で退渓することになります。




竿は4.5m〜6mくらいの硬い調子のものが良いでしょう。糸も大物対応用に0.6以上の太いものを使った方が後悔しないと思います。鹿留川にある管理釣り場から落ちてきた巨大魚もたまにいます。フライには適していますが、ルアーには谷が狭すぎるかもしれません。 






桂川 下流域編

2020-12-19 12:08:00 | 釣り

川茂への吐出し口から上流を目指します。
基本的に曲がりくねった場所にできる淵が多い、所謂大場所が連続する釣り場です。右に左に渡渉しなければなりませんが、吐出し口下流のような水量はありませんので難しくありません。初っ端の一か所深いトロ場になっていることがあるので早春には厳しいかもです。
旧コンクリート場の入退渓ポイントまで分かりやすいポイントの連続ですが、魚は非常に少ない所です。過去このエリアで沢山釣れたことはありませんし、大体いつもアタリもないままで終わります。渓相は魅力的なのに不思議です。




旧コンクリート場から川まで車で降りることもできます。かつては広い河原でテント泊も良くやりましたが、現在コンクリート会社が稼働していないみたいで、ゲートが閉まっています。(9時から夕方までは開いてるかもしれません)放流ポイントなのでかつては淵にも瀬にも沢山魚がいましたが、最近はあまり実績ありません。手軽に竿が出せるエリアなので初心者でも安心です。




上流に向かうと二つ岩と呼ばれる大きな岩があるポイントを経て次の入退渓場所院辺橋へたどり着きます。このあたりも放流魚の多い所であり釣り易いので人気の場所です。大幡川合流を見送ってからは瀬の続く渓相となります。




高架の牛石橋を過ぎると分かりやすいポイントが現れ程無く数件の人家のある河原です。高速道路も頭上を渡る城山大橋のあたりも重点的に放流するので人気があります。かつては鮎釣りの人で賑わう場所でしたが、最近はあまり見かけなくなりました。
右岸にへばりつく長い淵が終わると、また道路から離れひっそりした渓流釣りらしい雰囲気に浸れます。




途中一か所入退渓出来る場所もありますが、地元の方でも知らないようなルートなので紹介できません。城南橋まで釣り上がるか、来た道を帰るかとなります。渓相も整っていますし足場も悪くないので楽しい釣りができると思います。もう直ぐで城南橋という手前の大きな淵を越えるのが少々厄介です。




右岸の崖をロープ伝いでカニ歩きし突破してください。落ちたら深い淵に沈み流されてしまいますので慎重に。護岸上を歩けば城南橋です。
城南橋のたもとには城山温泉という宿がありましたが、2022年現在、キャンプ場になって入漁者通行禁止になってしまいました。




10年以上前までは城南橋から柄杓流川合流地点までの区間が下流域のハイライトでした。普門寺からの入退渓以外は結構な深い谷となっており、瀬にも淵にも数多く魚がいたのですがやはり出水の影響で淵が埋まり、瀬もザラ瀬が増えたように感じます。それでも釣り心地は良いので先行者とかを気にしなければ一日楽しめるコースです。




合流点からは極端に細流になります。上流の田原滝上で取水されるので減水期には釣りにならないかもしれません。ここで退渓するなら合流点にある小径を登って車道まで上がるのですが、高速下はフェンスになっているのでよじ登らなければなりません。




田原滝までは短い距離です。比較的竿抜け場所の穴場なので水量状況次第では思わぬ獲物に出会えるかもです。滝下の二段堰堤で納竿です。左岸に退渓できる階段付の建築物がありますが、道路に出るために人家の庭を通るような不便さがあることを覚悟してください。
因みに滝の右岸には整備された公園ができており、水洗トイレも完備されてます。ちょっとした観光場所になっており、その昔松尾芭蕉が訪れて『勢ひあり 氷消えては 瀧津魚』と詠まれたそうです。石碑もありますので息抜きにどうぞ。