むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『ディケンズ短篇集』小池滋・石塚裕子訳(岩波文庫)

2019年04月09日 | 読書

『2都物語』『クリスマスキャロル』などで有名な作家さんの短篇集です。

人間の闇の部分をふんだんに描いたホラーや狂気や不健康な心理や社会制度をこれでもかというくらい並べ立てられています。

現代の日本人にはなじみがない債務者監獄(借金を返せなかった人がはいる監獄)なんて面白いと思いました。

また、映画も無かった時代に、現代の特撮やアニメを見たかのようなシーンがあったりして、ディケンズの想像力に驚かされました。

殺人鬼大尉(名前だけでキャラが立ってます)が死ぬシーンなんて秀逸です。

これだけ暗部を描くのに長けた作家が書いた代表作は、愛と感動の物語だそうで、有名な方の作品にもがぜん興味が湧きました。

コメント
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