流転の海 第四部です。
あとがきに、第五部で終わるつもりで書き始めたが、六部になりそうだと書かれてあります。(実際は第九部で完結)
作者は、主人公のモデルは実父だとしていましたが、第四部では別の人物になっていたようです。
35歳で書き始めた作者は、第四部では55歳となり、主人公の年齢に近くなってきています。
はじめは、子供から見た父親のヒーロー像を書くつもりが、それから離れてちがったヒーロー像になっていく感じがします。
第四部になって、主人公のヒーロー的な魅力が大きくなったと感じました。
このシリーズの魅力は、還暦間近の糖尿病を患ったヒーローと、その妻で更年期障害に悩むヒロイン、その子供のマスコットキャラ(当初は作者自身がモデル)の一風変わったヒーロー伝だということじゃないかなぁ。