第二次世界大戦を挟んだ時期に書かれた評論集です。
オーウェルと言えば、1948年に書かれた「1984年」という近未来小説が有名ですが、その先見性が評論にも顕著に表れていました。核兵器使用の2ヶ月後には、すでに東西冷戦を予見しています。(冷戦と言う言葉を使ったのは、オーウェルが最初)
また、こんなことSNSに書いたら炎上必至だろうというようなことも平気で書いています。スポーツで国際親善なんてできっこないとか、ガンジーの非暴力は暴力を振るわれないことが英国の利益となっていたとか。見る方向が違えば、そんなことでも真実となり得ると言うことです。
そうかと思えば、美味しい紅茶の入れ方をとくとくと語っていたりバラエティーに富んだ評論集となっています。