むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『「普通がいい」という病』泉谷 閑示(講談社現代新書) 

2025年01月14日 | 読書
精神科医である著者は相談にくるクライアントから「普通になりたい」と言われるそうです。「普通」とか「愛」とか「やりがい」とか、手垢がついた言葉は、本当のことを表していないと言います。
著者は、人間の精神は頭と心、そして体があり、頭で分かっていることは、周りに合わせているだけで、本当の自分の欲求ではなく、偽りの欲望だと言います。
偽りの欲望が手に入らないから、自分をダメだと思い込む必要はありません。
ほんとうの欲求は、頭で考えるのではなく心の底から出てくるものなのです。
一言で言えば、「考えるな、感じるんだ」ですね。
ワガママと我ままの違いについても言及されていますが、ワガママとは頭で考えた欲望、我ままとは、あるがままの我です。
そういうことをしてはダメだとか、こうした方がいいとか頭で考えるより、それを通り越して、ほんとうに自分の心から出てくる欲求に従うようにしましょうと言うわけです。
それが出来ていないと、神経症→人格障害→精神病と悪化していくわけですが、大抵の人は神経症どまりということなので、ちょっと安心しました。なぜなら、自分自身が、とてもあるがままの自分で生きる自信がないからです。
要求されるレベルがちょっと高いかなと思いましたが、一部でも、あるがままの自分でいられるよう生き方を工夫したいと思いました。


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