むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『孤独な噴水』吉村昭(講談社文庫)

2024年03月19日 | 読書
吉村昭の極初期作品であり初の長編小説になります。
主人公は、ボクサーとして成長し続ける青年ですが、周りの人間に恵まれていない境遇です。
その中で、淡々とボクサーとしての素質を磨いていきます。
りっぱな人間ではないですが、周辺の過酷な状況の中で、成長し続ける姿勢には眩しいものを感じました。
この筆力で、吉村昭は芥川賞を逃しているのですから、審査員は何をしていたのでしょう。
今となっては、吉村昭の作品としては異質ですが、むしろ普通の面白い文学作品として、読みやすく仕上がっていました。


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