SKE48のベストアルバム『この日のチャイムを忘れない』は、なかなかの秀作だ。CDもDVDも楽しめる。5000円の価値はある。
CDは、『強き者よ』から『片想いFinally』までのシングル曲全曲と、オリジナル曲6曲を収録したベストアルバムだ。
シングル曲がそれぞれ高クオリティであることを再認識できるが、オリジナル曲もそれぞれ出来がいい。
チームS『フラフープでGO!GO!GO!』は、能天気な曲だ。
公園で知らない人たちから声をかけられ、一緒のフラフープに興じるというお気楽な内容。これがチームSというのがいい。AKB48のチームAだとこうはいかないだろう。『Hate』や『胡桃とダイアローグ』のような難解、ハイセンス?な曲になるだろう。煮詰まっていないSKE48のフレッシュさを感じる。
チームKⅡ『叱ってよ、ダーリン!』は『狼とプライド』にも通じる、オールドファッションのラブソングだ。本気で好きだから、叱られたくて彼を挑発するというありがちな歌詞もマッチしている。
チームE『みつばちガール』はウキウキする曲だ。そもそも音符3つの上に「みつばちガール」という言葉が乗っているのが、無理やりな感じがしつつも印象的だ。恋に恋する少女の歌は数あれど、恋の予感にときめく少年の歌は珍しい。
研究生の『その先に君がいた』はアルバム中唯一のバラード。同級生の彼女への思いを歌っているが、どこまでが現実で、どこまでが幻想なのか判然としない。
選抜メンバーによる『拗ねながら、雨・・・』は、激しい曲だ。徘徊シリーズとも言えるが、『火曜日の夜、水曜の朝』と同様の憤りや焦燥感が表現されている。「家へ帰れない」のは「帰れ、家へ」という『猿のシンバル』を踏まえた歌詞だ。
アルバムの最後は、なぜかチームKⅡによる『ヘビーローテーション』。高柳?の「1,2,3,4」というカウントから、元気いっぱい。むしろハチャメチャなほどの弾けっぷりが楽しい。
ここまで書いてきて、このアルバムの良さに、もう一つ気づいた。
SKE48自身のことをテーマにした、いわゆる「楽屋落ち」の曲が1曲もないのだ。シングル曲を含めた全ての楽曲が、フィクションの世界を舞台としている。『1830m』と異なる爽やかな印象の所以だろう。
「楽屋落ち」は、メンバーたちの物語を共有しているファンにとって分かりやすい魅力があるのは認めるが、それだけに頼り過ぎると表現の幅が非常に狭くなってしまう。結果として自分自身の首を絞めることになるのではないか。
DVDは、オマケとか特典映像という域を超えている。
63名のメンバーが1人ずつ出演している63曲のミュージックビデオ集であり、見応え充分だ。2500円のCDと2500円のDVDをセットで販売していると考えた方がいい。
曲は1コーラスだけで短いが、それで充分。むしろテンポがいい。1人1人の顔と名前と声を認識するのにも最適なDVDである。
また、63作品それぞれ別の監督が担当しており、ミュージックビデオの様々なパターンが楽しめる。
63作品の感想は次の原稿で。
CDは、『強き者よ』から『片想いFinally』までのシングル曲全曲と、オリジナル曲6曲を収録したベストアルバムだ。
シングル曲がそれぞれ高クオリティであることを再認識できるが、オリジナル曲もそれぞれ出来がいい。
チームS『フラフープでGO!GO!GO!』は、能天気な曲だ。
公園で知らない人たちから声をかけられ、一緒のフラフープに興じるというお気楽な内容。これがチームSというのがいい。AKB48のチームAだとこうはいかないだろう。『Hate』や『胡桃とダイアローグ』のような難解、ハイセンス?な曲になるだろう。煮詰まっていないSKE48のフレッシュさを感じる。
チームKⅡ『叱ってよ、ダーリン!』は『狼とプライド』にも通じる、オールドファッションのラブソングだ。本気で好きだから、叱られたくて彼を挑発するというありがちな歌詞もマッチしている。
チームE『みつばちガール』はウキウキする曲だ。そもそも音符3つの上に「みつばちガール」という言葉が乗っているのが、無理やりな感じがしつつも印象的だ。恋に恋する少女の歌は数あれど、恋の予感にときめく少年の歌は珍しい。
研究生の『その先に君がいた』はアルバム中唯一のバラード。同級生の彼女への思いを歌っているが、どこまでが現実で、どこまでが幻想なのか判然としない。
選抜メンバーによる『拗ねながら、雨・・・』は、激しい曲だ。徘徊シリーズとも言えるが、『火曜日の夜、水曜の朝』と同様の憤りや焦燥感が表現されている。「家へ帰れない」のは「帰れ、家へ」という『猿のシンバル』を踏まえた歌詞だ。
アルバムの最後は、なぜかチームKⅡによる『ヘビーローテーション』。高柳?の「1,2,3,4」というカウントから、元気いっぱい。むしろハチャメチャなほどの弾けっぷりが楽しい。
ここまで書いてきて、このアルバムの良さに、もう一つ気づいた。
SKE48自身のことをテーマにした、いわゆる「楽屋落ち」の曲が1曲もないのだ。シングル曲を含めた全ての楽曲が、フィクションの世界を舞台としている。『1830m』と異なる爽やかな印象の所以だろう。
「楽屋落ち」は、メンバーたちの物語を共有しているファンにとって分かりやすい魅力があるのは認めるが、それだけに頼り過ぎると表現の幅が非常に狭くなってしまう。結果として自分自身の首を絞めることになるのではないか。
DVDは、オマケとか特典映像という域を超えている。
63名のメンバーが1人ずつ出演している63曲のミュージックビデオ集であり、見応え充分だ。2500円のCDと2500円のDVDをセットで販売していると考えた方がいい。
曲は1コーラスだけで短いが、それで充分。むしろテンポがいい。1人1人の顔と名前と声を認識するのにも最適なDVDである。
また、63作品それぞれ別の監督が担当しており、ミュージックビデオの様々なパターンが楽しめる。
63作品の感想は次の原稿で。